20130504 sat - 06 mon 「孤高の頂へのオマージュ・入山日」
別に忘れていた訳じゃないし出来れば毎シーズン登りたいとも思っていた。
北アルプスのランドマーク的な標高3180mの頂はいつだって心の片隅にあった。
GW後半の入山計画を立てるにあたって思い起こせばすでに6年の歳月が過ぎていた。
上高地からも登った。東鎌尾根からも登った。西鎌尾根からも登った槍ヶ岳。
最後に登頂してから約6年が経とうとしていた。僕にとって6年の歳月は深く長い。
あの記事を読まなかったら槍ではなかったかもしれない。無性に槍に登りたくなった。
僕だって昭文社山と高原地図No.37を毛布に上野駅構内で寝る夜が来るかもしれない。
最近、山の思い出が増えれば増えるほどその幸せに比例して不安が募る時がある。
人生と言う名の壁から滑落した時、No.37は世界一暖かい毛布になるのかもしれない。
上高地へ来るのは2010年の夏以来の事。
アカンダナの駐車場は相変わらず午前4時にならないと開門してくれない。
早く着いたのでゲートから2番目のポジションをゲット。
4人はソッコーで座りながらの車中泊仮眠モード。老犬は焼酎をちびちびやった(笑
1時間もすると後ろに長蛇の列ができていた。
午前4時の開門後に爆睡で動かない車もあるとか聞いたことがある。
24時間フリーにしてくれたら楽なのだがなぁ・・・アカンダナ駐車場さん!!
バスに30分ほど揺られて上高地に到着。
心眼ではなく肉眼で確認できた麗しの穂高の稜線♪
この日の梓川沿いはニホンザルの多い日だった。
漸く地面から顔を出した新芽を貪り食っているのだろう。
名古屋の煩悩チームは馬車馬の如く働き稼ぎまくっているようだ(笑
GWもほとんど休み無くガッポガッポ♪の、ウハウハ♪らしい(爆
今回は僕と同郷である姫路出身の迷コンビ、ナベちゃん&ガッキー達との入山♪
上高地から小梨平〜明神館と歩けば次第に観光客の比率は少なくなってゆく。
徳本峠分岐から徳沢〜横尾と歩けば次第にキャンパーの比率は少なくなってゆく。
下山はその逆で毎回ジワジワと興醒めしてゆく自分がいるのよね(笑
人馴れしているお猿も許せない半径に浸入されると「キー!」と威嚇する(汗
徳沢のテン場は色とりどりのテントの花が咲いている♪
徳沢園でしばしの休憩。
まだここではビールもガマンガマン(笑
梓川にかかる新村橋の向こうには明神岳から前穂高岳への険峻な稜線が続く。
涸沢からパノラマコースで新村橋まで下山したのも6年前だったかなぁ・・・
横尾までの平坦路にもしっかりデブリがあった☆
人が通れるくらいの幅だけ取り除かれていたデブリコリドール(笑
二泊三日のガッツリ冬山テン泊装備は出発時28kgになっていた(滝汗
またもや酒や食材を若い衆のザックに分配したのは言うまでもない(笑
横尾までの平坦路はデブリだらけで途中からは梓川の横を歩くことになった。
横尾からは屏風岩を拝める。
横尾大橋にも鯉のぼりが泳いでいた♪
この頃はまだまだ脳天気な4名だった(笑
横尾から登山者の9割以上は涸沢へ進路をとる。
よって槍沢方面のルートは一気に静かになる。
徳沢同様、横尾のテン場も水道・トイレ・酒&ビール完備の快適テン場♪
その昔、改装されるかなり前に一度だけ横尾山荘にも宿泊したなぁ。
風呂はあるけどシャンプー石鹸はNGだったような・・・
一ノ俣谷を過ぎ、吊り橋を渡り二ノ俣谷を越えれば槍沢ロッジも近い。
梓川の川幅も少しずつ狭くなってゆく。
槍沢ロッジに到着しテン場の料金を支払いながらテン場の確認をしたら、数日前に電話で確認した場所ではないと告げられた。
入山日の二日前に電話で問い合わせたところ「ババ平にまだトイレを設置できていないので槍沢ロッジのすぐ側にテントを設営してほしい」と言われた。水もトイレも槍沢ロッジを使用出来るからある意味楽かなと考えていた。
それが「昨日ババ平にトイレが設置できたのでババ平にテントを設営してほしい」と言われた。こちらは電話での回答を信じて大容量のボトルを持ってきていなかった。500mlのナルゲンと1000mlのナルゲン。これが僕とkumiちょのボトル全て。ナベちゃん&ガッキーも似た様な装備。
これでは4名分の夕食、朝食に水割り用の水に槍ヶ岳までの飲料水を賄える筈もない。テン場と小屋の往復では1時間近くかかってしまう。小屋スタッフは「テン場の雪を溶かしてください」と言う。雪を溶かして飲料水にするのは至極正論だ。だがGW後半のテン場の雪がどれだけ汚染されているかスタッフは考えたのだろうか。清潔な雪を確保するためにはデブリをかなり上まで登らなければ確保出来ない。
僕の脳内で小さく「ブチッ!」と音がした。そう、僕の細くて脆弱な堪忍袋の緒が切れた音だった。「ワレ ナメトンケ! オモテ デタレヤ! シバキマワシテ ドタマ カチワッタルゾー! ヨーワレー! カカッテコンカイ!」と、亀父や浜ちゃんの様にキレる筈もなく(笑)
ジェントルな僕は拙い拙い標準語で懇願し2リットルボトルを1個、1リットルのプラティパスを2個、0.5リッットルのプラティパスを2個、スタッフ達から個人的に無償でレンタルしていただいた。ムーチョ優しい小屋のスタッフ達に感謝したい♪♪♪
これでプラス5リットルの水が確保出来た。ムフッ!安心だぜ〜☆
と、安心したのも束の間。
さっきまでのドピーカンは何処へ行ったのだろうか・・・
雪が降って来た。しかも気温は高いので湿った雪が雨のように降って来た。
それに風も吹き始めた。3000mの稜線では間違いなく吹雪だろう・・・
名古屋の蝗&裏番雨乞いダンサーズの呪いだろうか・・・
福井のエコエコエアザラク呪術師マザーの祟りだろうか・・・
ちょっぴり恨み買っちまった感アリアリでテン場を目指した(笑
テン場に到着すれば最初の作業は酒を冷やす事←超大事!
今回はハードリカーに頼ることにした依存症であった(笑
それぞれが今宵の我家を設営する。
流石GW後半、立派なブロック塀が其処彼処にある(笑
当然、ガッツリ利用させていただく。
スノーショベルの出動時間も少なくラクチンな設営であった。
遅いランチの後は当然シェスタなのだが・・・
近隣の日本語チョーペラペラの外人トムの喋りが気になって爆睡できず(笑
結局僕達4名は外人トムの顔は見れずだったのだが・・・
樹林帯にテント設営すれば風のリスクは低くなるよね。
大曲から上は徐々にホワイトアウトしていきそうな気配。
ババ平の簡易ポットントイレ。
意気地なしの僕は利用出来る筈も無く・・・
夕刻の早い時間から山より宴は始まった♪♪♪
ナベちゃん&ガッキーも僕達のエスパースに集合して4名でドンチャンが始まる(笑
外は想定外の降雪。
そのお陰で、ほうとう鍋がしっかり身体を温めてくれる。
野菜たっぷりの鍋をテント内で調理すれば室温急上昇☆
暑いくらいのテント内、皆で鍋を囲んでハフハフしましたとさ〜♪
ビールが無くなればガッキー持参のワインをいただく。
ワインが無くなればウィスキーをやりながら山談義。
そして一人落ち、二人落ち、宴はフィナーレを迎えるのであった(笑
さて、明朝にはあちらやこちらの生霊的呪縛は解けているのだろうか・・・
だが、そんなこんなを乗り越えて「俺たち、持ってるぜ!!」
>人生と言う名の壁から滑落した時、No.37は世界一暖かい毛布になるのかもしれない
返信削除って言うか、タイトルとトップ画像だけでもうキてるのに
エピローグからこんな粋な引用されるとクラクラです
お互い、どこかのドヤ街の木賃宿の軒下で
「ワシかて昔は、槍も穂高も踏んだんやでぇ」
「おぅおぅ、ワシなんて奥駈道縦走やし」
とか何とかやさぐれてる姿にならないよう今を生きましょうw
続編お待ちしてます
>エピローグからこんな粋な引用されるとクラクラです
削除プロローグ ^^;
どもご無沙汰してます☆
返信削除あぁ、、、眩しいです!うらやましいです!!
行きたかったなぁ。。。
この日は所用で東北におりましたとも。。。
おまけに前日に前乗りしてついでに入山を試みるも吹雪で撤退しましたとも。。。
そんなわけでこちらからも雨乞いさせていただきましたとも(笑
槍ヶ岳って夏は混んでて行く気力が湧かないのですが、この時期ならすいてるんですかね?
以前ご報告いただいた熱々(?)コンビとのコラボも楽しそうですね^_^
続きも楽しみにしてますね〜♪
slow-trekさん
返信削除こちらこそ感謝してます。
スロトレさんのお陰で重い腰が上がりました(笑
何年前だったか忘れましたが以前、スロトレさんは、
「katsuさんとは何処かの山で必ずバッタリしそうな気がしますよ」
って、コメントをもらった記憶があります。
それは近未来に何処かのドヤ街の木賃宿でバッタリしたデジャブなのかも(笑
奥駈マスター同士で「ジャンダルムかて踏んだやんけのー」って管巻いてるのかも(汗
そうですね。互いにやさぐれぬよう今をコツコツ頑張りましょうw
続編そろそろです♪
きょこちゃん
返信削除ご無沙汰やね〜☆
どや! 眩しいやろ! 羨ましいやろ!(笑
てか、出来れば一緒に入山したかったね♪
東北での入山は撃沈やったんやね・・・残念やね
むむっ! そこにも雨乞いダンサーズがいたとわ!(笑
でも大丈夫♪ 山より宴真理教のグルは”持ってるから!”☆
夏と言わず連休は厳冬期以外は渋滞必至やと思うよ。
でも盆休みや秋の連休よりは入山者もまだ少ないよん☆
姫路の熱々迷コンビは二人とも色々と笑かしてくれます(笑
また皆でジョインしたいね♪