2012/05/11

Wandering North Alps 2012 GW / second day


20120428sat〜30mon 「常念で宴」

君は何故、山に登るのかい?
今や、前時代的に手垢のついた死語的な愚問かもしれない。
だが、これからも永久に無くなる事の無い疑問であり葛藤かもしれない。

友情や連帯感。達成感や継続の意義。もしくは逃避なのか冒険なのか。
答えは必要であり不要でもある。幾重にも続く山のフィロソフィーを楽しめばいい。
君が3000mの稜線に立つ時、全てが非日常であり、それを希求した君の心を癒せばいい。

だが、オウンリスクの意味を大雑把に考えては決していけない。君の生は君のものだけではない。
人に頼る事は容易い。もし人に頼る事が出来なくなった時の君のスキルは君の命を守れるのか?
4月だろうと5月だろうと雪山は一度荒れれば容易く人の命を奪う場所なのは百も承知だよね?

2012年のゴールデンウィークも北アルプスで多くの尊い人命が失われた。
何故?どうして?安易な事が重なりすぎてないかい?装備の不備が如実に遭難を招いてるのは事実だから。
しかも身勝手な無茶をする若者的事故ではなく、堅実そうな中高年のパーティーが大半なのが問題。

経験値が低いのか? もしくは経験が活かされなかったのか? とにかく残念でならない。
オーバースペックという言葉を履き違えてはいけない。現代の山道具は必ず君の命を守れるから。
もっと謙虚に!もっと慎重に!もっと臆病に!命を守るためにはそれでも足りないのだろうか?


燕岳の夜が明けた。僕たちはいつも通りプチ起床遭難を乗り越えた(笑
ご来光を撮影するためにフルサイズ一眼レフの砲列が燕山荘前に並んだ。
小屋から出て来た宿泊客達が歓声を上げている。高揚する気持ちは皆同じだね♪


昨夜の宴は程々で切り上げたので今朝は快調♪
今日は常に槍を右手に観ながら縦走出来る素敵な表銀座コース。
大天井岳は秋に登った事があるが冬期の直登ルートは初めてだからかなり楽しみ♪


トラバースできない冬期の蛙岩は先行者で渋滞中。
デカザックのメンズ達は中央をくぐり抜けるのに四苦八苦。
ならばと東側から攀じ登ろう。
アイゼンの前歯を岩に突き立てガバを掴んでコンプリート♪


中央突破してきた女子三名も合流して最初の難関をクリア♪

えぇと、レディーkkは蛙岩の前でカエルポーズでつか?(笑
ピンクパンツァーは後で相変わらずの大袈裟ポーズをありがとう♪


レンズ向けられたら黙っていられない関西人気質って素敵♪



東側に張り出した雪庇には至る所でクラックが走っている。
あぁ・・・クワバラ!クワバラ!


僕がパーティーの先頭を任してもらっていたが、セカンドのkumi長がペースダウン気味。
腐った雪のトラバースや高度感から恐怖を感じ、少しプチパニックに陥ってしまった。
行動不能が一番怖い。しばしのレストで気持ちを落ち着かせる。


まるで精神科医のような優しい話術のdaiちゃんドクターに助けられました(笑
ありがとね♪ daiちゃん。 この後は先頭とテールを交代。
daiちゃん先頭でパーティーを引っ張ってもらい僕がテールでフォローする側に回りました。


喜作レリーフからは、いよいよ大天井岳の冬期の直登ルートの始まり。
夏道ルートのトラバースだったら斜度は楽だが雪崩や滑落の危険がいっぱい(汗
最大斜度45度くらいはある急登を喘ぎながらハイクアップ。


冬期直登ルートもやや九十九折にトレースが刻まれていたのが唯一の救い(笑
アイゼンの効かせやすい湿雪も助かった。この斜度でアイスバーンだったら怖いよ(汗


岩と雪のミックスルートなので落石にも注意が必要。
落とすのも落とされるのもヤバいからねぇ。今回は全員ノーヘルだしぃ(汗


kumi長もズレる雪質に「コワい!コワい!」と呟いていたが、
そこはなんとか根性でハイクアップしていただきました(笑


それから、Uちゃん&きょこちゃん。
来シーズンは前歯付きのアイゼンで雪山を楽しもうね♪
楽に登れて安心・安全だからね♪


なんとか六人が全員揃ってサミットプッシュコンプリート!
槍をバックに笑顔満開で記念撮影。
パーティー登山って、こういう事が思い出になっていいんだよねぇ♪


ドラマチックトーンな「槍〜穂高」・・・素敵だねぇ♪
喜作新道も久しぶりに歩いてみたいなぁ。
そして老いぼれるまでには「北鎌尾根」もプッシュ!しなければ。もちろん夏にね(笑


大天荘はまだ雪に埋もれたまま。冬期避難小屋は使用可能。


大天荘でレスト後に歩き出した時、笑顔の男性に声をかけられた。
「ブログ見てますよ〜♪ 応援してますからね〜♪」
ありがとうございます。大変励みになる言葉をいただきました。
以前のブログでも何度か声をかけていただいとことがあるが素直に嬉しいのです♪


デカザック六人衆は行く。常念テン場を目指して稜線漫歩♪
雪庇のクラックにビビりながらも縦走路を南東へ(笑




東天井岳や横通岳は巻いて行くのだが、
トラバース中に表層雪崩が怖いパートも数カ所あり。
テールの僕は左上部を凝視しながら先頭のdaiちゃんと大声で疎通する。


ふふっ。ようやく見えて来ました常念小屋が♪
ここからの下りのレディーkkの速いこと!速いこと!
kumi長は腐った雪の踏み抜き地獄でジタバタしてるし(笑


テント設営前には乾杯!でしょ(笑
今宵もビールは金で解決します♪
居酒屋(山小屋)で何本購入したのか記憶はありません(汗


快適なスピード邸とCLOUD NINE邸の今宵の我家は地面に設営。
雪上整地フェチのヤマボン邸はもちろん雪の上(笑


さあさあ宴の始まり♪ 肉・米・野菜。レトルトは無し。
心も身体も癒される素敵な時間の始まりです。


常念小屋について熱く語るレディーkkは楽しかったなぁ(笑
次回ここに来る時はガソリン持参でねって♪
もちろんSOTOのMUKAストーブの燃料としてね(汗


さて翌日は下山予定。天候は微妙な感じ。むむ・・・どこまで歩く?
Uちゃんは膝痛が不安で、kumi長は総合的に判断して基礎体力不足は否めない。
だったら蝶ヶ岳縦走は諦めて空身で常念岳ピストンして一ノ沢を下山にルートしますか。


おや? ヤマボン家は蝶まで縦走やる気満々な会話です。
午前三時起床とか気合い満開な打ち合わせをしているようです。


さて起床遭難が無ければ別行動になるのか?
それともいつも通りハプニングがあるのだろうか?
どちらにせよ楽しみな翌朝を迎えるのであった。


「山より宴」は続きます。
いつの日か、あなたとも乾杯できる日を夢見て♪
そんな妄想を抱きながら「最終日」・・・執筆にかからねば・・・(笑

2 件のコメント:

  1. 君は何故、山に登るのかい?
    そらやっぱり暇やさかいです。
    おいらも縦走したかったな~。
    katsu兄見つけたら着いて行ったのに^^;

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  2. そこ!? そこかいなぁ(笑
    いやいや、それもアリです♪

    何年会ってないやろ?
    懐かしい記憶が沢山よみがえります(笑
    久しぶりに一緒に入山したいね♪

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