2016/06/19

Live in the moment / day.1


20160611sat - 12sun 梅雨の晴れ間の空木岳・入山日

去年一度入山計画を練るも雨天により中止になった空木岳。
今回はエノちゃんとハッスン、まっちゃんの4名での入山となった。
入山までの週間天気予報は日ごとに目まぐるしく変わり一喜一憂する日々。

まっちゃんが制作した、てるてる坊主の願いがお天道様に通じたのだろうか(笑
土曜日の早朝、菅の台バスセンターの駐車場で僅かの仮眠から起床する。
爽やかな初夏の風景が広がり、空はどこまでも果てしない紺碧が続いていた。

菅の台バスセンターの始発バスは7時15分だ。すでに長蛇の列が出来ている。
もちろん長蛇の列に並ぶ気は更々ない。午前7時に予約していたタクシーが来た。
バスの列に並ぶ人達の視線が突き刺さる。ふふっ、良い気分だよ・・・



まだ誰もいないしらび平駅に到着する。いわゆる一番乗りだ。
始発のロープウェイを待つべく改札の先頭に並んだ。
少しすると始発バスが到着し、バスを降りた客達が小走りでやってきた。
先頭からのトップ4は僕達なのだ。ふふっ、良い気分だよ・・・


大人げない僕はロープウェイの最前列のドセンターに陣取ったのは言うまでもない(笑
朝日に輝く樹林帯の緑が美しい。ワンポイントの赤(鉄塔)が効いている。


ホテルに宿泊している客達はすでに動き出している。
ロープウェイを降りた客達もそそくさと乗越浄土へ向かっている。


午前8時15分に入山開始。
若干名の入山者が千畳敷から極楽平へとハイクアップしている。
それらの入山者も宝剣から木曽駒へ向かう日帰りハイカーのようだ。


デカザックを担いで極楽平に向かうパーティーは我々だけのようだ。
快晴の日差しが降り注ぎ雪渓の照り返しが眩しい。


師匠ハッスンと男前な弟子まっちゃん♫ 今日も頑張るぜ〜♫


ホテル千畳敷が小さく見える。
夏山のように雲が下からどんどん湧いてくる。


千畳敷から30分で極楽平の稜線に出た。
乾いた爽やかな微風が吹いている。


北を振り返れば宝剣岳が威風堂々と鎮座している。


南を向けばこれから歩く稜線漫歩な風景が広がる幸せ♫


遥か彼方に雲に隠れた空木岳のピークが目視出来た。


稜線の東側、雲海の彼方には南アルプスの稜線が連なる。


島田娘2858Pを下って濁沢大峰を目指す。


僕が先頭を歩き、その後にハッスン、まっちゃんと続き、
しんがりは安定感抜群のeroeroくんにお願いした(笑


この辺りはまさに稜線漫歩で初夏の中央アルプスを満喫できる♫


可愛らしい高山植物が其処彼処に群生している。
花の名前を僕は知らない(興味が無いとも言う)。


小さなアップダウンが繰り返し続き、久しぶりのアルプスを楽しむ♫


今回、kumiちょは京都大丸での個展に在廊するために不参加だった。
一人なので極力ULで縦走できるように不要なギアを削った。


その結果、水2.5リットルを含めてザックウェイトは17kgほどになった。
この数字はホントかなり楽に歩けるのだ♫
アンダー20kgとオーバー20kgの差は体力的に歴然と変わる。


kumiちょとほぼ同じ身長のまっちゃんも自分のテントを入れたデカザックを歩荷する。


時折現れる雪渓も緩んだ雪でノーアイゼンで無問題であった。


ようやく現れた檜尾岳。その左側の尾根には避難小屋もチラリと見えた。


東側からガスが湧きあがる。
西側からの風に押されて稜線でガスは戻される。


11時半に檜尾岳ピークに到着。
この頃より青空から薄曇りへと天候は変わってきた。


縦走パーティーは以外と少なかった。ほとんど人に会わない。
7月1日の小屋開き以降はドッと入山者も増えるのだろう。


わき上がるガスの窓に空木岳がチラリと見えた。
とても幻想的な光景。


尾根の向こうに檜尾岳避難小屋が目視できた。
歩けば10分くらいだろうか。


稜線の西側には三ノ沢岳から独標へと続く尾根が横たわる。


黄色や白の高山植物が愛らしい姿で迎えてくれる。



わき上がるガスと微風の対峙。
こんな風景が稜線上で延々と続く。


稜線漫歩的光景なのだが小さなアップダウンが続くロングルート。


アルプスらしく岩稜帯も時々現れる。


落ちたらサヨナラよ〜的パートはプチクライミングを楽しむ♫


檜尾岳の登りもキツかったが熊沢岳への登りもパンチが効いている。


紅一点のまっちゃんも大して遅れる事無くガシガシついてくる♫
さすが五日間で大峰奥駈コンプリートしただけのことはある!


熊沢岳手前の奇岩とゲッスン(笑


13時50分に熊沢岳ピークに到着。
ここまででそこそこ満腹感がある・・・
というより全員そこそこ疲労困憊なのだ(汗


熊沢岳ピークでぐったりと座り込む・・・
カメラを向けるとソッコーで笑顔を作る空元気な仲間達(笑
そういえば昔、dai & kkがこの辺りで心折れてビバークしたはずだ。


熊沢岳からの下りでプチルートロスト。
縦走路に復帰するためにハイマツの海を泳ぐ(笑


一度ハイマツの海で足を踏み外して溺れた(笑
足は地面に着かずハイマツ枝の上でもがいたのであった(汗


前方がガスっているので正確なピークが分からない・・・
何度か偽ピークに騙され心を折られる・・・


ラストのプチクライミングゾーンも頑張るまっちゃん♫


ホールドやステップが分かり辛いパートはエノちゃんが下から的確にフォローする。
まっちゃんを任しっぱなし恐縮です。


ようやくというか、ヘロヘロになりながら東川岳ピークに15時半に到着。


共にフラフラのまっちゃん&エノちゃんも無事到着♫
いつもは健脚のエノちゃんも睡眠不足からかこの日はグダグダ(笑


真正面に空木岳が威風堂々と現れた!
ってか実は空木のピークは見えてないんだよねぇ・・・
偽ピークの連続・・・これを分かってないと心折れまくりになるのだ。


さて、あとは下るだけとスタコラサッサと進んで行くと木曽殿山荘が目視できた。


16時10分、這々の態で木曽殿山荘に到着。
本日の行動時間は約8時間(休息含む)

今期の営業は7月1日から。今はまだ閉鎖されている。
木曽殿山荘には冬期専用避難小屋があり、4〜5名なら寝られるだろう。
この避難小屋に泊まる案もあったのだが、折角テントを持参しているので・・・


僕達は山岳において生命の危機を感じ緊急ビバーク的発想で、
小屋前のスペースに幕営させいただいた(汗
ええ、もちろんテン泊禁止なのは重々承知の上です・・・
ですから、あの、その、生命の危機が・・・・・・・・・・・・


そして、まさかの悲劇が僕達を待っていた!
義仲の力水(水場)まで水を補給しにきた時だった・・・
水場が完全に涸れていたのだ!!!
チョロリとも出ていない。一週間前のヤマレコでは水が出ていたのだが・・・


僕とハッスンとまっちゃんはあと1リットル〜1.5リットル程しか水がない。
明日、下山までの水分摂取を考えたら今夜の晩飯を作れない計算になる(マジヤバい!
そこで、まだ3リットルくらい水を持っていたエノちゃんに相談する事にした。
エノちゃんはなんの躊躇もなく数百ccの水を分けてくれたのだ。
この時ばかりはエノちゃんが神様に見えたよ(笑


もうかれこれ10年以上登山を続けているがテン場で水を得られない経験は初めてだ。
正直かなり焦ったのが本音。
エノちゃんがもし水を多く持っていなかったらと考えると恐くなる・・・


なんとか棒ラーメン@スープ少なめを作ることができた(嬉々
ハッスンは寝不足からの軽い高山病のようで歩荷したビールを飲めないという。
引き受けましょう!  引き受けましょう!
アルコールだったらなんでも引き受けましょう!
有り難くプシュッ!といただきました♫


僕は今回ザックウェイトを軽くするためにビールは持って来なかった。
ジンビームを400ccほど歩荷しただけ。
だが水割りはもちろん作れずストレートでちびちびやった。


避難小屋でのドンチャンは午後8時頃にはお開きとなり各自テントへ。
たまに捕まる電波を頼りにFaceBookにLINEにメールと忙しい(笑


一人でジンビームをちびちびやっていると風が収まったのがわかった。
午後9時半頃、外に出てみる。
ガスや雲は無くなり月や星が輝いているじゃないか!


早速X-T1をミニ三脚にセットして星空撮影を始めた。
月が明るく星空撮影には不向きな夜だが雰囲気だけでも楽しめれば良しだ。


他のメンバーのテントは暗く音も聞こえない。
早くに眠りについたのだろう。

ぼくは独りベンチに腰掛けて夜空を見上げる。とても幸せな気持ちを感じる。
ジンビームをストレートでグビリとやる。月夜がやけに眩しく感じる。
話し相手が居ないのも悪くない。独りでぼんやり今日の一日を振り返る。
山岳において街では絶対に味わえない非日常の時間と空間をまったりと楽しむ。
こういう時に思うんだよね・・・山、やってて良かったなぁ、と・・・


さてと、あした天気にな〜れ♫

10 件のコメント:

  1. まいど!
    ええやん、ええやん、ええやん♪
    トップの写真とかメチャいいやん。
    色もいいし山肌や岩も見えてるし。GOOD!
    水場の枯れはイタイね~
    ココまでの行程を考えたら少しでも荷物を少なくしたいし
    でも水分は必要だし・・・でもビバーグ地の近くに水場あれば
    少しは期待しますよね(>_<)
    さすがは給水車えろえろ君!3.5ℓもこの時点で持ってるとは。
    そりゃ~バテるわね。
    2日目は当然アレですよね。真っ白けっけ。期待してま(^_^)v

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  2. そうそう、ポキポキのボキボキで木曽殿まで行かれなかったわ〜。
    まさにあそこのあのときが生命の危機でした(=_=)
    しかし水涸れは痛い、生命の危機…。

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  3. (^_^)v
    二日目のレポ通しで読めるように楽しみにしてるからね!

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  4. ともぞう2016/06/21 1:06:00

    去年行けずの空木、今年は行けるかな~。緊急ビバーク無しの小屋泊だけど(笑)
    要予約の小屋なんだよね。

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  5. 好人ちゃん

    夜景撮影を褒めてくれてありがとね〜♫
    未だにまだまだテキトーやわ(笑
    水場が枯れてたのにはマジでビビった(滝汗
    eroeroくんはほんま毎度給水車で助かるわ〜
    てゆうか、今回のeroeroくんは神でした(笑
    下山日の天気もお気に召さないかもやわ〜(嬉々

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  6. kkちゃん

    ご無沙汰やね〜♫
    僕らも宝剣岳経由やったら途中でビバークやったかもやわ〜
    なんだか加齢とともに心はポキポキしやすなったわ(笑
    水場が枯れてたのはマジでシャレにならんかったわ〜(滝汗

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  7. totoちゃん

    二日目、絶賛執筆中につき今しばらくお待ちを〜(笑

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  8. ともぞーさん

    FACEBOOKのツッコミには一瞬ビビったよ〜(笑
    ここの小屋は予約してないと絶対に泊めてくれないもんね!
    梅雨明けの中央アルプスを満喫してくださいな♫

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  9. あのときは私たちも宝剣なぞ、行ってませーん(キッパリ!)
    だってシンドイんだもん(笑)
    てへへ♥

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  10. kkちゃん

    あれ? そやったっけ?
    ってかロングルートはシンドイけど楽しいわ〜♫
    本日、夏ピア届いたよ!
    ありがとね〜♫
    kumiちょも夏にどこ行くかめっちゃ観光客目線で熟読してます(笑

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