Oh, come on！

20160320 sun - 21 mon　しらびそ小屋で山より宴・下山日

月齢11日のお月さま。フルムーン四日前の夜空は明るい。
テント越しにちらちらと動く木々の影は月光のいたずら。
嘶く風もなく標高2100mの幕営地は静寂に包まれる。

だが早起き鶏の高校生たちは黎明を待たずに動き出す。
あと少し寝たいと思うも意に反して脳は覚醒してゆく夜明け前。
気温は上がり暖かな朝。宴テントのメガライトに集まり熱い朝食をいただく。

今日は本沢温泉から夏沢峠を経由し根石岳、東天狗岳、黒百合ヒュッテ、
中山峠からしらびそ小屋へ戻る縦走予定を計画。
昨日と違って天候が微妙なのだが、臨機応変に山を楽しむことが愉悦。

晴れるのか？曇るのか？
下界は快晴だが東天狗の稜線はガスがかかっているようだ。

ロカ隊長を先頭にしらびその森を楽しむ四名。

陽が差し込む明るい雪の森を歩く。
少し前だったらパフパフのスノーシューイングを楽しめただろう。

ユルい上りの後は一気に標高を下げる。
そしてまた本沢温泉まで上りが続く。

こういう看板っていいよねー（笑
不思議と元気が出るよ♫

クリンソウの時期にまた来訪してみたい場所。
kumiちょは苔の頃に来てみたいという。
それって梅雨か？

本沢温泉のテン場に到着。
しらびそ小屋のテン場よりは広そうだった♫

「石楠花の湯」ここに泊まれば温泉付きなんだよね〜
但し、ロカちゃんいわくかなり熱いらしい・・・

日本最高所の露天風呂。
この日も朝から温泉に入浴されていた方が多数おられた。

本沢温泉の小屋も風情があって心地良い空間を演出している。

しらびそ小屋より遥かに大きな山小屋。
次回は無雪期に露天風呂目当てで来るのもいいかな♫

沢沿いに露天風呂を発見！
雪が入らないように木の板できちんと蓋がされている。

沢沿いはデブリの跡が其処彼処に・・・（怖〜

夏沢峠まで上がれば稜線に出る。
まだ樹林帯ではあるが風も強くなってくる。

寒がりのkumiちょは低体温症のリスクを考えて、
ダウンジャケットを着用してハイクアップする。
年末の硫黄岳ではガクブルから体調不良の嘔吐などがあったからねぇ。

来季はkumiちょ用に、ダウンより遥かに水に強い化繊のダスパーカを導入せねば！

登れど登れど白い世界が広がるばかり・・・

樹氷も海老の尻尾もまだまだガッツリある。

左右を樹林に囲まれているパートは風も弱いが、
少しでも樹林の少ないパートは強風が吹きつける。

周りはガスっていて風も強く天候の回復は微妙なところ。
展望の無い箕冠山まで登って縦走の是非を判断をしようということになった。

思ったほど状況は悪く無いと判断し根石岳・天狗岳へ向かうことにした。

蒼白の世界へ下ってゆく・・・

樹林帯から飛び出すと以外と風が強い事にメニメニ驚いた。
スレ違った男性のメガネのレンズが真白になっていた。
それは風の強さを物語っている。

かなりの強風がガンガン叩き付け僕達を押し倒そうとする。
体育会系のロカちゃんはガシガシ行くのだろうと想像していた。

だがこの男、以外と繊細で慎重な側面を持っていた。
それをリーダーシップというのかもしれない。

パーティーには女性が二人いて、kumiちょは体力的にエッちゃんよりも劣る。
ロカちゃんはそのあたりも考慮してくれたのだろう。

「無理は止めましょう！！！」

振り返ったロカちゃんの一言だ。
とても説得力のある音量と喋り方の一言だった。

おもわず「惚れてまうやろ〜」と思ったほどだ（笑

ロカ隊長の鶴の一声で縦走は勇気ある撤退となった。
すでに3時間以上行動していて縦走の半分以上は来ている。
戻る方が時間はかかるのだが先へ進んでも強風には勝てない。

縦走のプライオリティーはいついかなる時でもセーフティーだ。
ゴーフォーイット！する年齢でもパーティーでもない。
撤退は至極普通な正しい選択だった。

そうと決まれば尻尾巻いてお尻ペンペンだ（笑
「今日はこのくらいにしといたろかー！」的に踵を返した♫

夏沢峠から樹林帯を下っていると硫黄岳の爆裂火口が見えた。
稜線の空は少しずつ青空が広がり始めたような・・・・・なんだかなぁ〜

本沢温泉の露天風呂まで戻ってくると足湯している山ガールがいた。
足湯で混浴はドキドキのドの字もないよねぇ（笑

朝から行動し強風にイジメられていた我々は空腹感を覚え始めた。

ロカちゃんの「少し早いけど本沢温泉でカレーでも食べますか？」
って問いに首を横に振る者はいない（笑

女性二名はコケモモジュース。
依存症な老犬はまだ登り返しがあるというのにプシュッ！（笑

本沢温泉のカレーライス。
美味そうな雰囲気を醸し出しているが・・・いわゆるフツーだった・・・
まあ、でも、悪くはないよ♫

小屋内には入らず温かな陽光降り注ぐベンチでいただくカリーランチ♫

その後の登り返しはゼー！ハー！ゼー！ハー！言いながら、しらびそ小屋へ戻る。

しらびそ小屋に戻ってテントを撤収したらスイーツタイム♫
熱い珈琲と甘いチーズケーキをいただく昼下がり。
静かな小屋の中は暖かくシェスタモードになりそうな時間が流れていた。

窓の外の餌場（ヒマワリの種）には、リスがやってきたり野鳥が飛んできたりしている。
八ヶ岳の自然あふれる環境をまったりと味わえた至福の午後。

余談だが、しらびそ小屋の女将さんはチャキチャキの江戸っ子風だが
普段の接客態度はとても温厚で優しい雰囲気がある。

だが怒らしたら渋の湯の名物オカン並みに怖いのがわかった（汗
実は僕とロカちゃんがそれぞれ別々に、とあることをして女将さんに怒られたのだ。
内容は書かないが僕とロカちゃんが悪いのは明白だった・・・
女将さん、もうしません！　ごめんなさいね〜 （笑

下山日は久しぶりに雪山をガッツリ歩いた感覚に浸れた（嬉々
下山後は小海町高原美術館の側にある八峰の湯で汗を流す。

えっちゃん、ロカちゃん、ヨーヘーちゃん、ありがとうございました♫
kumiちょは高速の運転お疲れ様でした。
また素敵な時間を過ごせるように、楽しみにしています！

See you soon !