2013/03/10

fun fun day


20130303 sun 「文三郎尾根〜阿弥陀岳〜御小屋尾根」

冬の八ヶ岳に優しい朝がやってきた。風の嘶きも無い欣快なる朝。
早立ちの登山者達が廊下を足早に歩く音。ゆっくりと覚醒してゆく朝の微睡み。
小屋の食堂では朝食の準備が進められている。客達もゆるりと食堂に集まる朝。

静かな自炊室。僕達はガスバーナーで湯を沸かす。温かな麺類で朝食を楽しむ一時。
山小屋の朝は活気に満ちている。快晴の空のように登山者達の心地が溢れ漂う空間。
風もない。雲もない。紺碧しかない空。目が合えば自然と笑みが漏れる素敵な朝。

小屋の外に出る。見上げた稜線の上には夜を終えたお月様がうっすら見えた。
心躍らせながら小屋の前でアイゼンを装着する。素敵な一日の予感がする出で立ち。
朝の締まった雪がアイゼンに踏まれキュッキュッと音がする。さあ登ろう。




朝のストレッチをかねて中山乗越をまったり進む。
樹林帯は風もなく寒くないと言うよりは暖かいくらい。
3名ともアウタージャケットは着用しないで丁度な気温。


行者小屋前のベンチは雪で埋もれて姿が見えず。
各自ストレッチ。ストックをピッケルに交換してゆるりとハイクアップ。
しかしまだ3名ともアウターは着用せず(笑


行者小屋から南側の稜線を見上げれば朝日を浴びた中岳が眩しい。
アリのように見える登山者が数名稜線を登っている。


中岳から視線を西に向ければ本日の目的地、阿弥陀岳が悠々と鎮座している。
今日のルートで阿弥陀へ登るのは三名とも初めて。
この天候では不安も緊張もない。ただただ楽しむための好奇心のみ(笑


まだ陽のあたらない文三郎尾根をハイクアップ。
前方にも後方にも登山者達が列を作り稜線を頂を目指しながら登る朝。


赤岳主稜西壁バリエーションルートのトラバースポイント。
僕達の前を歩いていたクライマー2名がトラバースしていった←あぁ羨ましい・・・
pisoが・・・pisoが・・・pisoが・・・


取り付きのチョックストーンからP1、P2、P3と大勢のクライマーで渋滞中。
ベストコンディションな朝の初級バリルートは人気なのだろう♪


老犬2号の説明を聞きながら赤岳主稜バリルートをファインディングタイム。
次回はサクサク登攀デキルカナ? ねぇPiso〜(笑


分岐が近づくと中岳の奥に阿弥陀がどっしり構える力強い構図。
阿弥陀はん・・・男前やなぁ


北側に目を向けると急峻な二十三夜峰から始まる横岳。
その向こうには、たおやかな稜線が続く硫黄岳。
風の無い今日のような天候ならこちら側の縦走もラクチンだろうね♪


北西には北アルプスの嶺。そして乗鞍、御岳、木曽駒の中央アルプス。
南側に目を転じれば南アルプスが連なる風景に圧倒される。
素晴らしいパノラマ風景は「メガ盛り全部のせ」的なゴージャス感だわ(笑




赤岳はん まいどおおきに 今日は阿弥陀はん ですねん
また天気のええ時に 顔出しまっさ ほなっ


赤岳・中岳の分岐。視線は東から西へ。


ここからは初めて歩く稜線。
こういう時っていつもワクワクするよねぇ♪
天気サイコーだからドキがムネムネするなぁ♪


分岐から中岳手前の鞍部へ下りる。
前方にも後方にも複数のパーティーが歩いている。
ほんと風もなくアウター来ていたら汗が噴き出す陽気は春山の様♪



南八ヶ岳のベースキャンプ行者小屋が中央に見える。


雪屁というほどではないが、しっかり雪の付いた中岳のリッジを歩く。



冬期限定の稜線漫歩♪ 贅沢な時間を過ごす一時。


中岳のコルでレスト中に阿弥陀から単独の女性が降りて来た。
その女性、コルから雪崩の起き易い中岳沢を下っていった。
下山の最短ルートなのだが・・・男前やなぁ・・・(笑
女性単独で美濃戸から日帰り阿弥陀の時点でかなりの猛者やね♪


雲海の上に浮かぶ富士山。
今日のような絶好の天候なら冬富士成功の確率は高いだろうなぁ♪
スカイライン開通する前に御殿場ルートで登りたいなぁ・・・


中岳のコルから振り返って見た赤岳。
あぁ・・・やっぱり南八ヶ岳は素敵な山域だわ♪


阿弥陀へ登る途中に、どえらい斜度のパートがあった。
昭文社の地図にはハシゴと記載されている辺りだろうか?
ハシゴは雪の中? 見当たらなかった。


一番キツイ箇所は、ほぼ壁・・・先行者のステップが大きい箇所は安心だが、
ステップの小さな箇所は、しっかり蹴り込みアイゼンの前歯だけで攀じった。
ピッケルは石突ではなくピックを目の前の壁に突き刺し登った。
そりゃもう・・・怖いやらしんどいやら・・・(滝汗


落ちたら間違いなく止まらへんやろな〜的パートを必死のパッチでクリア(笑
そこを過ぎればサクサク登頂できましたとさ♪
とにかく赤岳登頂の数倍の苦しさを味わえた! ←ええ、ドMですから☆

高度感たっぷりな写真は老犬2号のヤマレコを見て下さいな。
24番目の写真がお股スースーしますから(笑


阿弥陀のピークには10名前後の入山者。
半数が一般登山、半数が北稜からのクライマー。
ガイドもクライアントをアンザイレンして中岳方面へ下山していった。


この角度から見る横岳〜硫黄岳はもちろん初めて。
南八ヶ岳西壁。男前なバリエーションが多くある。
あっちも登りたい。こっちも攀じりたい。あぁ・・・欲望だらけ(笑


阿弥陀岳頂上でパノラマを堪能する至福の一時。
目の前には権現岳への稜線も確認出来た。


冬富士様・・・いつの日か必ずや・・・


色キチ老犬も阿弥陀岳冬期登頂をフライングゲット〜♪
「老犬は嫌いになっても〜山より宴は嫌いにならないでください!」
もちろんキンタローバージョンで(笑


下山は御小屋尾根をチョイス。
摩利支天(西ノ肩)のハシゴポイントをルンルンと通過♪


阿弥陀中央尾根分岐辺りからの急登もしっかりロープが出ていたので安心下山。


春山のような強烈な日差しを浴びた阿弥陀奥壁を振返る。
いい山でした・・・また来よう。



ユルいパートもあるが大半が激下りの阿弥陀直下の御小屋尾根。
天候や雪の具合で難易度は全然別物に変わるのだろう。
ベストな天候の日のベストな時間帯に通過できた僕達はラッキーだった。


樹林帯に入れば積雪で嵩ましされたシャクナゲトンネルはコワイ!コワイ!
枝が顔や頭にバチバチ当たるし、枝からの落雪は背中に入るし・・・(泣
モナカ雪に脚をとられてズボッ!と踏み抜いて疲労困憊な樹林帯の下りだった(笑


ようやく登山口まで下りても雪だらけ。
雪の無い時期は車で入ってこれる道路もこの通り。


アスファルト道に出ても鏡面アイスバーンだらけ(汗
アイゼン外してまた装着・・・それに別荘地帯で危うく道迷い遭難しかけた・・・
本日の核心部はこのパートか(笑


冬期の阿弥陀岳は初めての頂。
素敵な素敵な休日を過ごせました。

Pisoのお陰かもね(笑)・・・ありがとさん♪

4 件のコメント:

  1. フライングゲットー、内股っぽくてイイわ〜♥
    ムーチョ笑かせていただきました!

    それにしてもオモローでしたね。
    ある意味、Pちゃんのおかげかも。
    それにしてもしても、最後のアイスバーンが一番ヤヴァかったですな(笑)

    ※新しいツバメの巣ができました。
     また見に来てちょ☆

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  2. daiちゃん・kkちゃん

    ほんまにスペシャルオモローな入山でした♪

    しゃーないし、Pisoに感謝してあげよー(笑

    そう言えば、バッタもアイスバーンでは転ぶのね☆

    あとちょびっと、残雪を楽しもうぞ〜♪

    ps : ナナフシ新居、お邪魔に行こまい!!!

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  3. あの日曜はいい天気でしたなぁ。
    木曽駒から眺めてましたぜぇ♪

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  4. ファンタジスタ TMZさん

    あの日はどこのアルプスでも、
    サイコーの天気やったみたいですね♪

    木曽駒へ行かれてましたか☆
    僕もリベンジせなあかんと考えちうです(笑

    今年も是非どこかでジョインしましょうね♪
    ともぞうさんのファンタジスタな言動が楽しみです(笑

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