2018/01/12

May your days be happy 2018 / Later half


20171230 sat 「赤岳〜横岳〜硫黄岳縦走」

昨夜の痛飲もありナンガ1000に包まれてぐっすりと熟睡できた朝。
テン場最奥地は静寂を極め夜明け前から行動する登山者達の物音も遠い。
「そろそろ起きたら?」kumiちょに起こされ、眠い目をこする・・・

氷点下10℃か15℃か分からぬが、厳冬の朝をここで迎えられた幸せを感じる。
テントシューズのままテントから這い出して凛とした欣快なる朝を味わう。
予想通り高気圧に覆われた八ヶ岳は朝から紺碧の下に僕たちを案内してくれた。

大半の入山者が行動を始めた頃に熱い麺類をすする僕達であった(笑
タカちゃんも準備万端整い僕たちは午前8時半に赤岳鉱泉を出発した(遅!
朝一で入山してきた和ちゃん達はdaiちゃんテントの側に巨大テントを設営していた。



遅い出発には理由がある。
昨夜から稜線で嘶く風の轟音が気になって仕方なかった・・・


少しでも風が弱まるかもしれない時間帯を待とうと考えたのだ。
時間は十分にある。リスクは少しでも少ない方がいい。


daiちゃん、チンタロー、和ちゃんとお仲間さん。
皆の衆、バリルート頑張ってね〜♬


赤岳鉱泉から快調に30分ほどで中山乗越から行者小屋に到着する。
ここで小休止をとって装備のチェックを再び行う。


快適さは間違いなく赤岳鉱泉だけど、テン場のロケーションは絶対に行者小屋が良い。


稜線を見上げるとまだ時折、雪煙が舞っている・・・
風の強さによっては途中撤退も考慮しながら文三郎尾根へ向かう。


デカザックと違ってアタックザックで登る登頂日は重さに苦しむ必要はない♬
樹林帯をサクサクと良いペースで登る。


朝陽に照らされた阿弥陀岳北壁が凛々しく美しい。


急傾斜の始まった文三郎尾根を汗をかかぬペースで進む。


焦らず急がずえっちらおっちら、ゼーハー!ゼーハー!でハイクアップ(笑


赤岳主稜・・・バリルートはどこをどう攀じるのでしょうね・・・


そこから北側に目を移せば横岳から硫黄岳までの稜線がくっきりと刻まれている。


西側は中岳から阿弥陀岳の稜線が横たわる。


中岳と赤岳の分岐に出る。
風は強いが撤退を考えるほどの風力ではない。


そのまま赤岳ピークハントに向けて黙々と進む・・・


岩と氷のミックスゾーンが厳冬期の八ヶ岳を今年も思い出させてくれる♬
また何度も何度も来るのだと思う。ここは飽きることのないIn the Zoneなのだ(笑


そうこうしていると前方から知った顔が降りてきた!
昨夜の宴でも一緒に楽しんだダブルSさんである♬


彼らは赤岳ピークを踏んだ後、阿弥陀岳を経由して美濃戸口へ下山するようだ。
互いの健闘を祈り別れた。今年はまたどこかでジョインしたいね〜♬


時折刺すような厳冬期の強風が吹くが太陽光が大丈夫!と背中を押してくれる。


稜線に出たら遠景に富士山が目視出来た!
赤岳から久しぶりに見る芙蓉峰に気持ちも高揚する。


北アルプスも南アルプスもパノラマで広がる険しくも美しい厳冬の風景。


2年ぶりの赤岳ピークに感動すら覚える。
kumiちょに至っては5年ぶりの登頂になる(汗


タカちゃんと交代で登頂記念撮影を嬉々として行う(笑


タカちゃんのフルサイズ一眼レフで富士山バック♬
記念になるわ〜(笑
HDR加工もバキバキやし♬


下記の画像もタカちゃんのフルサイズ一眼HDRバキバキ♬
今年一年のブログテンプレートに使わせていただこうと思う。
タカちゃん、ありがとね〜!


 稜線に上がってからは強い風が吹いていたが体を持っていかれるほどではなかった。
だが不思議と赤岳頂上では無風に近い優しい時間だった。


赤嶽神社に縦走の無事を祈願して赤岳展望荘まで降りる。
赤岳頂上山荘は冬季閉鎖中です。


時折、地吹雪のような風が吹き雪煙がゴー!ゴー!と舞ってゆく。


今期は風強いのか雪の付き方が少ない。
山の中腹を見ると決して降雪量は少なくないからだ・・・


これから縦走する横岳〜硫黄岳の稜線を確認してから展望荘で昼飯にする。


展望荘で僕はガッツリとカレーうどん、kumiちょはおでん。
なぜか山では小食なタカちゃんはお汁粉のみ(笑


食後は地蔵尾根のお地蔵さまにご挨拶を済ませて縦走路を北上する。


地蔵の頭から二十三夜峰へと向かう。


下記画像は自己満足的な一枚です。
kumiちょがあたかもナイフリッジ的なバリルートを登っているかのようでgood(笑


だがこの頃からkumiちょのペースがガクンと落ち始めた・・・
赤岳登頂までの強風に体温を奪われ体調を崩しかけているのかもしれない。


僕がかなりペースを落としても追いつけないkumiちょ・・・
おそらく電池が切れかけているようだ・・・

無雪期ならあまり心配もしないし体力の回復も見込めるだろう。
だが強風が吹き荒れる厳冬期の2800mの稜線では別問題だ。


硫黄岳を抜けるまではエスケープルートはない。
低体温症からの行動不能が一番怖い。


残念だし酷なようだがkumiちょには地蔵尾根まで戻って下山する指示を出した。

タカちゃんにkumiちょ一人で大丈夫ですか?と、問われたが、その心配はしていない。
kumiちょにもそれなりの雪山スキルはあるし装備もある。
今日の天候なら無問題だろう。ツェルトもあるしね〜♬


その後はタカちゃんとの二人旅となった。


順調に日ノ岳、石尊峰、三又峰、奥ノ院と稜線を歩き横岳に到着する。


赤岳と違って誰もいない横岳。
バリルートから登攀してくるクライマーもいないので静かな頂だ。
ただし風はボー!ボー!だけどね(汗


お互いの記念撮影を済ませて先に進む。
やはり縦走する入山者は少ないのかなぁ・・・


小同心、大同心とアルパインな登攀者はこの時は目視できなかった。


南を振り返れば赤岳〜阿弥陀岳と南八ヶ岳の男前の稜線が連なる。


横岳を通過してから風のパワーがハンパなく強くなってきた!
細い尾根の上でドカン!と吹かれたら洒落にならない恐怖感がある。


そして、とうとう耐風姿勢をとらないとヤヴァイ暴風になってきた!
腰をかがめてピッケルを突き立て風上に頭を向けて踏ん張る。
多分、立ったままジャンプでもすれば東側の崖にぶっ飛んでいくだろう(汗


それでもここまで来れば行くも戻るもあまり大差はない。
意を決して四つん這いになりピッケルのピックを突き立てながら、
カニ歩き的なほふく前進移動を続けた・・・


鎖場は風裏になるので逆に安心できるゾーンになった。


急傾斜のトラバースだって雪が締まっているので無問題である。


細尾根さえ抜ければ安堵感が漂った。
もちろんここでも人を飛ばそうとする暴風に変わりはないが、
東側の谷に飛ばされる危険はない。


今回、風速計は持参しなかったのだが過去の経験から、
軽く風速30m以上吹いていたと感じる。
まあまあ久しぶりに身の危険を感じる爆風であった・・・


結果論だが改めてkumiちょを地蔵尾根から下山させて良かったと感じた。
僕とタカちゃんが踏ん張れた風速でも、体重40kgそこそこのkumiちょなら・・・
凧揚げサヨナラパターンになっていたかもしれない(笑


冬季閉鎖中の硫黄岳山荘の風裏で行動食タイムのレストでは心底ホッとした♬
でも、昔は年末年始も営業してたのになぁ・・・


硫黄岳山荘からの登り返しが何気に辛かったのを思い出しながら・・・
強風と戦いながら必死のパッチのハイクアップが続いた(汗


爆裂火口は雪庇無し!
この時期では有りえないような光景に驚いたのが本音!


硫黄岳ピーク到着もほとんど余裕無し!
早く樹林帯に逃げ込みたい一心で行動する。


サクサクと記念撮影だけ済ませて先を急いだ。


硫黄岳頂上台地で赤岳から縦走してきた稜線をバックに撮影♬


この日の二人は上から下まで黒尽くめで被りまくったな〜(笑


赤岩の頭へ向けて標高を下げてゆく。
この辺りでも時折ぶっ飛ばされそうな爆風の洗礼を受ける・・・


稜線上はとにかく雪が少ない・・・


中岳〜赤岳〜横岳〜硫黄岳・・・ホント美しい稜線だよ。


次回は阿弥陀岳にも久しぶりに登ってみたいと思う♬


樹林帯に入れば風の危険から逃れられる。
ゆったりまったり安堵しながら赤岳鉱泉のテン場に16時頃には帰還できた。
先に戻っていたkumiちょは小屋泊のトモゾーに会って話が弾んでいた♬


トモゾーは美濃戸口から赤岳鉱泉に宴をしに来ただけ!
明朝はどこにも上らず即下山(笑
そんな天然なトモゾーは年に一回だけ会いたい素敵な山仲間だ(笑
メーカーズマークはゴチ!!!でした〜♬


その後はtotoちゃん&kakaちゃんとも合流し、
テン場の自炊スペースで宴を始める♬


昨夜の残りの猪肉はカチコチの冷凍肉に変わっていた・・・
ゆっくり解凍しながら一枚一枚剥がしながら焼いていく(笑


和ちゃんチームと飲んでいたdaiちゃん&チンタローもプチ参加♬
信号機オヤジの出来上がりだね(笑


今宵はパンを焼きながら・・・


鹿シチューをコトコトと煮込んで行く♬


京都は美山の田歌舎で仕入れた鹿肉1kgほどを煮込んで、
kumiちょが料理したシチューを宴のために歩荷したのだよ(嬉々


心温まる山飯をいただきなら、心許せる山仲間と酌み交わす酒は至福の時間。
毎年の恒例行事だから尚更心待ちにしている感覚は大きい。


また一年、仕事頑張って健康にも気を使って、
またここに戻ってきて全国の山仲間の笑顔に触れる。
そんな非日常の時間に浸ることがこの上なく幸せに感じるんだ。


また新しい仲間が増えるかもしれないし、古い仲間が消えるかもしれない。
全てが継続するなんてありえないし、この世に永遠は存在しない。
だからこそ「今」が楽しいのだよ。
僕のように喜怒哀楽の激しい人間は、その辺りが過敏なのかもしれない・・・


人として出来の悪い僕ですが・・・また、遊んでください。
「生きる」ことのモチベーションは山と山に関わる全てなのです。
ありがとうございます。

6 件のコメント:

  1. えれぇこった2号2018/01/15 19:34:00

    あけましておめでとうございます♪
    今年もよろしくお願いしますm(_ _)m
    昨年年末には、美味しい山食ありがとうございました!!

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  2. kakaちゃん

    改めて・・・
    あけましておめでとうございます♪
    今年もよろしくお願いしますm(_ _)m

    今年も山より宴な入山時はドンチャン楽しもうね〜(笑

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  3. 美しい山の写真を観てるだけでは、爆風の雰囲気は全く感じられませんが、katsuさんでも恐怖を感じる風なら、凄かったんでしょうね!
    一年に一度集う山仲間!
    宴だけのためにやってくるトモゾーさん凄いです(#^_^#)。

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  4. ten2843さん

    爆風はホント久しぶりに生命の危機を感じました(笑
    オレ、トブカモ?ッテ、スウネンブリニ、ビビリマシタ・・・

    全国から集まっての宴はten2843さんも渓流仲間で、
    大勢がドンチャンしてますよね!(笑

    トモゾーの天然ぶりはハンパないっす!!!

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  5. かっちゃん
    まいどです~

    横岳を過ぎてからの風は半端なかったですね~
    あの時ばかりは自分のウェイトに感謝(笑)

    kumiちょのナイフリッジ、バリルート風の写真
    屈強な女登山家だぁ~

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  6. takaちゃん

    まいど〜♬
    いやほんまに、マジで一瞬飛ぶかと思ったよ〜(汗
    風上に頭向けて四つん這いでピッケル突き立てて縦走するとは思わなかったよ(笑

    kumiちょ画像のお褒めの言葉、ありがとね〜♬
    ほんまは、へなちょこ登山家ですが・・・(笑

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