2017/02/01

Tableland


20170128 sat 「蒼白と紺碧の御池岳」

厳冬期の鈴鹿山脈で最もピークが遠いのは間違い無く御池岳だろう。
過去に何度かチャレンジしているが天候不良や時間切れ等により撤退している。
何より他の鈴鹿山脈の頂に比べて登山口までのアプローチが長い。

国道306号線が積雪期は滋賀県側も三重県側も冬季閉鎖されるからだ。
三重県側の冬季閉鎖ゲートからのアプローチの長さにはウンザリする。
滋賀県側の冬季閉鎖ゲートは鞍掛トンネル西口よりかなり下にある鞍掛橋だ。

その鞍掛橋までも国道は除雪されておらず実質的には大君ケ畑の集落までだろう。
今回、週末の天気図は移動性高気圧に覆われそうで期待が持てる。
今季は去年に比べれば寒波も多く積雪量も期待出来るだけに楽しみだ。



辛うじて起床遭難を逃れて大君ケ畑集落に辿り着いたのが午前8時半。
欲を言うならあと1時間は早く来ないとねぇ・・・
想定通りここまではしっかり除雪されているが、すぐ先からは雪の国道が続く。


駐車地には僕の車を入れて四駆のSUVが3台。
この日の滋賀県側からの入山者は3パーティーのみのよう。
僕たちは午前9時前に駐車地をスタートした。


駐車地から歩いて1分でこの状況。
積雪は深いところで50〜60mは有る。
流石に四駆のSUVでもかなりヤヴァイ道路状況だと思う。


先行者のスノーシューのトレースのみが延々と続く。
ガードレールもすっぽりと隠れている。


前日から気温は上がっている。
雪も締まっているのでトレース上を歩く方が楽なようだ。
今朝はもちろんアウタージャケットは不要の陽気で汗だくで進む・・・


午前10時過ぎになんとか鞍掛橋の入山地点に到着。
ここまでの歩行時間は必死のパッチで1時間10分ほど。


前方に見える黄色い鉄の扉が冬季閉鎖ゲート。
当然トレースの一切ない雪面が続く。


ストックをアスファルトに当たるまで突き刺してみた。
鞍掛橋で積雪は80cmほどであった。
先週に登った霊仙山と比べても積雪量はハンパなく多い。


10分ほどレストしてここからようやく入山開始的なハイクアップとなる。


御池谷の御池橋を渡ってハイクアップを続ける。
トレースはしっかりある。ありがたい事だわ♫


鞍掛尾根に乗るまでに高圧線の鉄塔が2回登場する。


それを超えても男前な冬季直登ルートが延々と続く(汗


少し傾斜が緩んだところでようやく鞍掛尾根に乗った。
南東方向にハイクアップしてきたが、
ここからは尾根を南南西に進む。


この日のkumiちょも快調に動けているようだ。


正面を向くとほぼ逆光なのだが、ここから光と影の美しい光景が続く。


振り返れば鈴鹿山脈の北側には霊仙山と伊吹山が鎮座している。


前を向けば紺碧の下に鈴北岳までの稜線が横たわっている♫


尾根に乗ってからの想定外は風力だった。
無風とは言わないが微風程度なのには嬉しくて驚いた♫


この時期は晴れても強風なのが普通なのに風をあまり感じないんだ。


kumiちょもアウタージャケットは着ずに、
フリースだけで尾根をハイクアップしている。


蒼白と紺碧のコントラストが美しい♫


僕は鈴鹿山脈の中で御池岳が厳冬期は一番美しいと思っている。


藤原岳も御在所岳も雨乞岳も霊仙山も竜ヶ岳も伊吹山も美しい。
でも僕の中では御池岳がスペシャルに感じるんだ。


コグルミ谷からや白瀬峠からよりも鞍掛尾根からが最もテーブルランドを感じる。
カルスト台地に登りつめるイメージが強いんだ。


だが、その美しさを感じられるのは厳冬期の晴天のみ。


太陽に向かって真っ直ぐ登って行く。
ここだけにしかないホワイト&ブルーの世界が広がる。


望み願いながら僕はようやく最良の日にこの地に立つことを許された。
至福の時間は感動の空間から享受される。


13時に鈴北岳を踏むことができた。
パノラマのテーブルランドには破顔一笑。


北側の遠景には白山、御嶽山、乗鞍、北、中央、南のアルプスと目視できる。
文句のつけようのないほど空気が澄んでいるのだろう。


ここからは急登もなく比較的フラットなカルスト台地を楽しむ時間♫


南を向いても東を向いても紺碧の下に広がる蒼白の頂上台地。


西に目を向ければマザーレイク琵琶湖の手前に広がる田畑が真っ白である。
多賀から彦根にかけての風景♫


喜色満面でパフパフ!する僕とkumiちょ(笑


先行者2パーティーのうちの一組は鈴北岳までで下山するという。
もう一組は御池岳へ向かったらしい。
挨拶を済ませて僕たちも御池岳へ続くトレースを追う。


厳冬期の今、霊仙でも伊吹でも竜ヶ岳でも出会えない光景がここにはある。


何年も何年も前からこの季節のこの天候の日にここに佇みたかった。


北アルプスや北八ヶ岳にも負けていない雪原がここにはある。


積雪は深いところで1m以上ある。
強風も考慮してワンポールテントも持参したのだが、風がないのだ。
微風程度の風だし、暖かな陽射しの下で雪上ランチにした♫


ゆったりしたランチ後は、まったりと御池岳へ向かう。
まだまだ至福の時間は続く♫


午後の陽射しは素晴らしい木々の影を見せてくれた。
斜面を低く長く伸びる樹木の陰がとても柔らかく美しい。


御池岳まで続く一本のトレースが道案内してくれる。
ガーミンもジオグラフィカも必要としない素敵な午後。


無垢の雪原が広がるここは天国なのか?
勘違いしたくなるようなシーンが幾重にも現れる。


木々の樹氷も笑顔で迎えてくれているようにさえ思える♫
頂上はすぐそこだよ。


14時過ぎに御池岳ピークハント♫
360度パノラマの光景をゆっくりと味わうように堪能する。
三重県側からハイクアップしてきた単独行の男性に出会う。
彼は6時間以上かけて登ってきたらしい。


下記の画像は去年の4月の御池岳ピークなのだが、
kumiちょの身長からも今回の積雪量は150cm近くはありそう。


14時半には下山を開始する。


西陽を浴びた樹木の陰がシュールなアートを描いてくれる。
そして陰の先端はグラデーションとなり淡く消えてゆく。


冬の太陽と飛行機雲と木々の影。
なんだか昔のユーミンの歌に出てきそうなシーンに感動しちゃったよ♫


北に見える鈴北岳。
あそこまで戻れば頂上台地は終わり、下りオンリーの下山路が始まる。


kumiちょが木々の影の中を楽しそうにスノーシューパフパフ♫
新しいトレースを付ける至福の時だね(笑


セントレアからなのか?セントレアに向かうのか?
飛行機雲が扇型に広がる紺碧の空。


僕たちの陰も長くなってきた。
ここからは急いで下山しようじゃないか。


蒼白の雪原の彼方は天空へ通づる紺碧の世界。
地平線でもない水平線でもない境界線に佇むkumiちょ。


シュカブラの表面はパリッと硬いが、スノーシューで歩くと中はフワフワ♫
外カリ中フワね(笑


さあ、斜陽の鞍掛尾根を急いで駆け下りよう♫


下りでは先行者のトレースは踏まない。
自分の新しいトレースをパフパフ付けるのが楽しんだ♫


西に傾いた太陽を背にしながら今日の素敵な1日を振り返る。


霊仙も伊吹も金糞もピークに雲はかからず荘厳なる夕景を迎えようとしている。


16時半に国道306号線に到着。
長くて短い素敵な冬山を満喫できた休日。

君もおいでよ♫
今季の御池岳はまだまだ雪がある。
できれば晴天日を狙って入山してください。


下山はここから40分ほど。
17時過ぎに駐車地に戻ってこれました♫

今週も先週同様に彦根の温泉に入って晩飯食って帰りましたとさ♫
この厳冬期に二週続けて思い出に残る入山を経験できて幸せだな〜

さて!次回は怒涛の展示会ウィークを馬車馬で乗り切って!
素敵な氷瀑に会えたら嬉しいなぁ♫

8 件のコメント:

  1. 凄い天気ですなぁ♪ まさにCLOUD9^^
    これまた先週とうって変わって二人で行ってたんや♪
    自分たちのペースでユッタリと楽しめたのでは^^
    ホント来週にも期待しましょう♫

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  2. すんげぇ~ こりゃ最高の天気やん。それに無風ときたら腰痛もぶっ飛ぶわ。
    俺は何をしてるんだぁ(涙)前に行った時と同じコースやんな?
    デコボコの窪みがまったくないどこなのかわからんくらい綺麗な雪原やね。
    腰の方はだいぶん落ち着いて来たんでそろそろリハビリしてきます(^_-)-☆
    いつまでも寝てる場合ちゃいますからね。雪山シーズン終わってしまうわ(汗)
    リハ完了したら平日問わず行きまくってやる~ こんなドピーカンの日にね。
    あ~悔しいw それにしても最高な山行でしたね(^_-)-☆

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  3. エノちゃん

    いやほんまに、まさにcloud nineでしたわ〜
    年末の北八ヶ岳以来の夫婦山行でした。
    二人やったらゆったりまったりユルユルで登ってます(笑
    あそこの氷瀑は期待してるので楽しみやね〜♫

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  4. 好人ちゃん

    無風にドピーカンの雪山は微塵の文句もなかったよ(笑
    御池岳ピークまでは去年と同じルートやで!
    さすがに今回は鞍掛尾根をピストンにしたけどね〜
    雪質がホント良かったので気持ちよいパフパフが楽しめたよ♫

    好人ちゃんはまだ無理したらあかんけど動けるんやったら、
    ぼちぼちとまちこペースでリハビリ入山もアリかもね!
    ドピーカンの雪山はサイコーやもんねー♫
    あそこの氷瀑は期待してるので楽しみにしてまっせ〜

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  5. 御池岳すごく良さそうですね。

    鈴鹿山脈最高峰ってことは、聞いたことがあるのですが、どんな山か知らず、あまり興味がありませんでした。
    katsuさんのブログ内容を拝見したら、ぜひ行きたくなりました。
    情報有難うございました(#^_^#)。

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  6. ten2843さん

    今季の御池岳はかなり良い感じです♫
    機会があれば是非とも雪ある間に登ってください!
    ピーカンの日ならサイコーの入山を楽しめます♫
    まさに雪のテーブルランドです。

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  7. えれぇこった2号2017/02/03 9:58:00

    御池岳良い感じですね!
    来週まだたり、スノーシューに行きたいなって言ってたので
    今現在最有力候補だわ^_−☆
    ただ最近体調が悪すぎてきつい所が全く登れないから
    かなりロングコースの様だし、難しいかしらと!!

    それに。。。我が家が言ったら強風で激寒になりそう

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  8. kakaちゃん

    是非!御池岳にパフパフしに行ってください。
    近畿の山ではまだパフパフ感の良い雪質です!
    kakaは空身で登って、totoちゃんが一人でザックを担げば良いのですよ!

    天候に関しては関知しておりません(笑

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