2016/02/17

enough to make a cat speak


2016 如月 「輪廻とソウルメイトと猫びより」

小春びより、行楽びより、猫びより。
どれも素敵な日和だ。穏やかで温かさや楽しさを感じる。
我家の猫達も来月で二歳になる。あっという間の二年だった。

ムートもジュレーも大きくなった。そんな彼らと暮らす日々は幸せだ。
ジュレーは相変わらず人懐っこい八方美人だが、ムートは今も警戒心が強い。
僕のことを怖がりkumiちょには、べったりなストーカー猫なのだ。

ムートはkumiちょと前世からの繋がりがあるソウルメイトなのだろう。
そして僕は前世でムートに多大な迷惑をかけたのだろうか・・・・・
まあ、いいさ。kumiちょとムートがラブラブなら(笑



そんなムートもジュレーも今から十数年後には来世に向けて旅立つのだろう。
そして僕はkumiちょよりも間違いなく先に他界するだろう。
独りになり寂しくなったkumiちょはやがて一匹の猫を飼う。

可愛い茶トラの子猫が成猫になったころ、不思議な鳴き方に戸惑いを憶える。
小さく短く発音する特殊な鳴き方にkumiちょは心当たりがあった。
仕草や性格がまさに灰色猫の生き写しなのだ。kumiちょは輪廻転生を思う。

それはまさに僕が今生で再び出合う事の出来なかったソウルメイトなのだ。
灰色猫だった茶トラ猫の瞳を覗き込み、疑心暗鬼だったkumiちょの心は確信に変わった。


やがてkumiちょは僕の晩年の生き方をその猫に教えてあげようと思った。
毎夜、毎夜ソファーに深く座り、膝の上で丸くなる猫に優しく話しかける。
猫の頬や背中を優しく撫でながら、ゆっくりと語り部のように物語は始まる。

猫は丸く美しい瞳を真っすぐ、kumiちょに向けて物語を聞くのだ。
パラボラアンテナのような耳は、kumiちょの口元にロックオンされ動かない。
僕達が登った山の事。旅の話や僕とkumiちょの友人の事などを目を細めて話すのだ。
僕とkumiちょが喧嘩した話も面白可笑しく物語にするのだろう。


僕が山中で泥酔し裸族になった話も眉をひそめながら説明すると思う。
ムートやジュレーという優しい猫がいた事も伝えるだろう。
最後の物語は僕の最期の時を、涙を見せることなく笑顔で話すのだ。

そして僕がいかに灰色猫に合いたがっていたのかを丁寧に伝えてくれる。
だから僕の来世にも必ず登場するように言い聞かせるのだ。

kumiちょと猫の静穏で平和な時間は、何日も何年も続くのであった。
kumiちょと猫の晩年は前世の事を想像し、今生を振り返り互いの物語を伝える。
そして来世での約束を誓いながら、穏やかに穏やかに緞帳を降ろすのだ。

6 件のコメント:

  1. えれぇこった2号2016/02/20 0:34:00

    可愛いですねぇ〜♪
    色んな不思議があるものねですね^_−☆

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  2. kakaちゃん

    ありがとうございます♫
    リインカーネーションを信じてますからね〜

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  3. もうこの子達2歳になるんやねぇ~
    なんかめっちゃ早いよねぇ(^_^)
    ムートにはかっちゃん避けられてるんやぁ~(~_~;)
    でもkumiちょが仲良しならOKやなぁ!

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  4. totoちゃん

    歳いけばいくほど一年が早いよね〜(泣
    ほんまにめっちゃ早く感じるわ!
    ムートには僕の愛情は全く通じないみたいやわ(笑
    まあ、本でもkumiちょとラブラブやからall okayで♫

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  5. 素敵なエッセイですね
    生まれ変わっても一緒に居たい
    そう思えるパートナーと出会えたことに感謝ですね
    ニクイねっ、このっこのっ
    でもねー
    山で裸族はアカンは裸族は^^

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  6. スロトレさん

    お褒めいただき光栄です。
    輪廻は必ずあると思うのですよ。
    だから日々感謝で今生を全うせねばと・・・

    裸族はねぇ、各地で出没しているのですよ(笑
    赤岳鉱泉とか友人宅とか飲み屋とか(爆

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