Wondering Oomine / First day

20150214sat - 15sun　厳冬期の大峯奥駈道南部・入山日

吉野から熊野本宮までの大峯奥駈道を五年前に縦走している。
果てしなく長く感じる縦走路は全行程で100km近くにも及ぶ。
オーバー20kgのデカザックを担いで順調でも四泊五日程かかる。

聞いた話しだが奥駈経験者の90%以上が二度と奥駈縦走しないそうだ。
逆に言えば10%近くは再びスルーハイクしているのだ。
マイノリティーフェチの僕としてはこの10%に入りたいと願っている。

新宮山彦ぐるーぷのA.Oさんが説明する大峯の深い話を聞けば聞く程、想いは募る。
今回も行仙宿にお邪魔し厳冬期の笠捨山や倶利伽羅岳を楽しむ事ができた。
大峯奥駈道南部の厳しいアップダウンの多い縦走路は五年前の素敵な想い出が甦った。

国道169号線をひたすら南下する。和佐又を通り過ぎ上北山村に入る。
そこから前鬼も通り過ぎ池原ダムを横目に下北山村まで来れば登山口も近い。

僕の車を持経宿の登山口にデポしA.Oさんの車で行仙宿の登山口まで行く。
今回は大峯奥駈道南部の厳冬期縦走を目論んでいた。

行仙宿から行仙岳〜倶利伽羅岳〜転法輪岳〜平治宿〜持経宿と縦走予定だった。
予定だった・・・というのはまだ内緒だが、とんでもないハプニングがあった。
まあ、それは、追々と・・・（笑

登山口から小一時間で行仙宿に到着する。
吉野から歩けば最低でも四日はかかるというのに・・・

大峯奥駈道縦走の経験者であるナデちゃんは三年ぶりの行仙宿訪問になる。
行者堂の拝殿前で手を合わせ感謝の気持ちを伝えると自然と涙が溢れてきたと言う。
大峯をこよなく愛するナデちゃんは感無量といったところなのだろう。
で、大袈裟に再現ヤラセ写真を撮らせていただいたわけなのだ（笑

昼飯前に早速いつも通り乾杯の儀を執り行う（笑

昼からは二斑に別れた。
行仙小屋への恩返ししたいナデちゃんはA.O師匠に教わりながら薪割り。

ハッスンとKUMIちょと僕は笠捨山へピストン山行。

進路は尾根伝いにひたすら南は向かう。
5年ぶり尾根道は雪に覆われ厳冬期の風情を見せてくれる。

雪は少ないと判断しスノーシューは小屋に置いて来た。
つぼ足で歩くが時折、膝まで沈むくらいなので苦労はまだ少ない。

今年のGWに大峯奥駈道縦走チャレンジ予定のハッスンを先頭に進む。
ハスン・・・見事に2回もルートロストしてくれた（笑
これでハッスンも希代のルートロスターの仲間入りだよ♫

まあ、でも、大丈夫か？ 大峯奥駈・・・

行仙宿から笠捨山まで何度もニセピークに騙されて心を折られた記憶が甦る。
なので頂上の反射板が目視できるまで安心はしなかった。

だが笠捨山の核心部はここからだ。
頂上直下の激登りは必死のパッチでハイクアップした記憶がある。

太陽の位置がまだ低い今の時期の北斜面は雪も多い。
吹きだまりの箇所では太腿まで埋まる滝汗ラッセルとなった。

本日は体調良好なりの老犬はドMスイッチが入りガシガシとツボ足ラッセルを続けた。
ふと後ろを見るとkumiちょが遅れ始めた・・・ハッスンは・・・見えなくなった・・・
ハッスン・・・ダイエット考えようね（笑

ゼーゼーのハーハーで笠捨山東峰に到着。
ツボ足ラッセルにヤラレまくって行仙宿から2時間もかかった。

パノラマのピークから北を振り返れば釈迦ヶ岳から八経ヶ岳を中心に
大峯北部のビッグネーム達が鎮座している。

その遥か彼方に吉野があるのだ。
気が遠くなりそうな修験の道。
また歩きたいなど酔狂な発想じゃないか。

笠捨山ピークは風も強く雪は殆ど飛ばされている。
この反射板が目視できてから遠いこと遠いこと・・・

南を凝視すれば大峯奥駈道南部の稜線がたおやかに続いている。
しかし歩けばアップダウンの連続に泣かされる。
遥か彼方にあるであろう熊野本宮。
大斎原（おおゆのはら）の大鳥居が眼下に見えた時の感動は今も忘れない。
胸がいっぱいになり熱いものがこみ上げてくる・・・

ハッスン合流後は笠捨山西峰に移動し第十八番目の靡に感謝の気持ちを伝える。

5年ぶりの笠捨山・・・今年もう一度来るかもしれない。
kumiちょを連れて柏木から入山すれば阿弥陀森の女人結界の南側に出る。
心揺れるが相当な決意が無いと縦走出来ないもんなぁ・・・

やはり想像以上に時間がかかり、小屋に辿り着いたのが午後5時近かった。
A.Oさんとナデちゃんには少し心配をかけてしまった（反省！

薪ストーブには火が入り、
A.Oさんとナデちゃんによりディナーの準備は着々と進められていた（ありがたや〜

kumiちょも途中からお手伝い。

まずはラパン（兎）のクリームシチュー！！！
ジビエの臭みもなく柔らかく濃厚な味わいはかなりのハイクォリティーだ♫

本日、二回目の乾杯の儀を執り行う♫
A.Oさん特製のイワナの骨酒は旨し！
心も体も温まる（嬉々

出涸らしの骨酒の元。
出汁を取った後の身はかなりNGらしい（笑

根菜もたっぷり入ったラパンクリームシチューは是非また食べたい逸品だ♫

ここからは薪ストーブで焼き肉祭りが始まった。
ジビエオールスターズ的な面々が次々に登場するのだ（笑

兎、鹿、猪、熊、山羊、ラム肉、馬、

ジビエ七種類のオンパレード！！！

熊や山羊などは、おっかなびっくりで口に入れたがまったくもって臭くないのだ。
もちろん若干のクセはあるんのだが、それよりも旨味が勝っている。

昔、沖縄で食った山羊汁がエズくほど臭かった想い出があった。
当時、二度と山羊汁は食べないと誓ったのだが山羊の焼き肉はことのほか美味かった。

ジビエフリーク友の会的な山で肉！な宴は今後もアリだわ〜（笑
A.Oさん今後も期待しております♫

夜の帳が降りた行仙宿。　だが部屋の中は明るい。
ソーラーパネルが設置してあり、天井にあるLEDが明るく照らしてくれる。
携帯の充電器だってある（笑

新宮山彦グループに所属するA.Oさん。
今宵も大峰の深いい表話から裏話まであれこれ教えていただいた。

百歳になったら二人で大峯奥駈をやろうとA.Oさんと誓い合った。
酔っぱらいの約束は楽しいよ（笑

明朝は6時起床だから10時までには消灯しようね〜なんて言ってたのに・・・
床についたのは日付変わる少し手前だった（汗

今宵のラスト肉は鹿のスペアリブ。
歯応えのある肉は噛めば噛むほど味わい深い。

A.Oさんが用意してくれたナデちゃんが大好きな BOWMORE 18year
アイラスコッチの代表格的なシングルモルトはスモーキーな香りが絶品だ。
ストレートが王道なのは百も承知。でもお湯割りが暖まるのよね〜（笑

ナデちゃんは自分で割った薪が愛おしくて愛おしくて♫
薪をくべる前に思わず頬をすりすりタイム（笑

食後は一番暖かな火の当番を女性陣二人が担当。
薪をくべたり空気を入れたりしながら暖かな時間を楽しむ。

さて、明日は厳冬の大峯奥駈道南部を持経宿まで縦走できたのだろうか・・・
そして、まさかの大チョンボ的なハプニングとは？？？

Coming soon . . . . . .