I expect it.

2016年公開の映画「神々の山嶺」配役決定

去年、夢枕獏の山岳小説「神々の山嶺」が映画化されると聞いて驚いた。
数多ある山岳小説の中で最も映画化が難しいとされる部類だからだ。
そしてようやく先週、配役がインフォメーションされた。

羽生丈二　→　阿部寛（50歳）
深町誠　→　岡田准一（34歳）
岸涼子　→　尾野真千子（33歳）

もちろん既に皆さんご存知だとは思うがネットでも賛否両論あるよね。
上記の三名が最初からプロデューサーの本命だったかどうかも五里霧中なのだから。
実は本命だった俳優がオファーを拒否った可能性だってある・・・


メンズ俳優達がクーロワールの彼方ヒラリーステップまで行かないにしても、
サガルマータの標高6000m付近までは登攀するのだそうだ。
ってことはアイスフォールは最低でもクリアしなければいけない事になる。

日本でも現地でもかなりの訓練が必要だろうし、
雪崩という不可抗力も可能性が無いわけではない。
去年は空前絶後の雪崩事故があったサガルマータだし・・・
それを考えると尻込みした俳優がいたとしても不思議じゃない。

契約書にサインした今回の俳優達は何億円もの保険かけて挑むのだろう。
後は平山秀幸監督の腕の見せ所だろう。可能な限りCGはNGでお願いしたい。

今さらだけど僕の独断と偏見での「神々の山嶺」のベストアクターはコレ。
羽生丈二は三十年前の高倉健（53歳）この人がベストだと思っている（キッパリ
深町誠は今時の俳優だったら、もっと影のある雰囲気が出せる西島秀俊（43歳）
岸涼子は今時の女優だったら、もっと深みのある演技が出来る深津絵里（42歳）

岡田も尾野も旬で良い俳優だとは思うのだが、如何せん若い・・・
それに高倉健はすでにこの世に居ないので現実的に考えれば、
阿部よりは渡辺謙（55歳）や佐藤浩市（54歳）あたりが適任かと・・・

まあ、でも阿部、岡田、尾野の三人も嫌いじゃない。
ベストじゃないにしてもベターかなって考える。
あとは前にも書いたが脇役のアンツェリンの配役が気になる。

もし、あなたが夢枕獏の小説「神々の山嶺」を
まだ読んでないのなら是非！鑑賞前に熟読してほしい。
なんなら僕がなんぼでもレンタルしますから！（キッパリ

でもここ数年の日本の山岳映画は全て、なんだかな〜的な印象が多い。
だから多くを期待しすぎない事が必須なのかもしれない。

下記の青文字は小説ネタバレなので未読の方はスルーしてほしい。
羽生丈二の手記（原文ママ）

さあ、たちあがれ。
たいりょくがひとしずくだってのこってるうちはゆるさないぞおれは・・・
いいか。
やすむな。
やすむなんておれはゆるさないぞ。
ゆるさない。
やすむときは死ぬときだ。
生きているあいだはやすまない。
やすまない。
おれが、おれにやくそくできるただひとつのこと。
やすまない。
あしが動かなければ手であるけ。
てがうごかなければゆびでゆけ。
ゆびがうごかなければ歯で雪をゆきをかみながらあるけ。
はもだめになったら、目であるけ。
目でゆけ。
目でゆくんだ。
めでにらみながらあるけ。
めでもだめだめだったらそれでもなんでもかんでもどうしようもなくなったらほんとうにほんとうのほんとうにどうしようもなくなったらほんとうにほんとうにほんとうにほんとうのほんとうにどうしようもなくほんとうにだめだったらほんとうにだめだったらほんとうに、もう、こんかぎりあるこうとしてもだめだったらほんとうにだめだったらだめだったらだめだったらほんとうにもううごけなくなってうごけなくなったらーーー
思え。
ありったけのこころでおもえ。

想えーーー

この台詞のシーンがあるのかないのか僕的には大いにこだわるところだ。

まあ、でも、大自然の中でカメラを回す。それもサガルマータでカメラを回す。
他の何処よりもリスクが多いと言っても過言では無いだろう。

映画「神々の山嶺」が、2016年に全国ロードショー出来る保証は何処にも無い。
だからこそ無事にクランクアップ出来ることを願ってやまない。