2015/02/22

Wondering Oomine / Final day


20150214sat - 15sun 厳冬期の大峯奥駈道南部・下山日

土曜の夕刻より吹きすさぶ風が強まってきた。
木々を揺らし行仙宿の屋根を叩く風の嘶きは勢力を増す。
A.Oさんは、ここは風の通り道だから仕方ないと言う。

だが冬ならではの澄んだ夜空には星の煌めきが美しい。
日本海側を通過している低気圧の影響は受けていないようだ。
すきま風対策を施した小屋は薪ストーブのお陰ですこぶる暖かだ。

惰眠を貪りながらも起床遭難は無く午前6時半に毛布から這い出した。
A.Oさんは煙草を燻らせながら、遅いなぁって顔で「おはよう」の一言。
大峰で朝を迎える幸せ。それは僕にとって特別な朝なんだ。



尾根の東側からは朝日が昇ってくる。
すでに今日は始まっている。
今日の縦走が素敵な山行になればと願う。


アマゴの一夜干しが五枚。
薪ストーブで炙られ良い匂いが食欲を刺激する。
なでしこ女将は起床と共にサクサクと朝飯の準備に余念がない(ありがたや〜


豪華な朝飯が用意された♫
アマゴの一夜干し、明太子、しらす干し、海苔にキムチに味噌汁だ。
避難小屋で文句の付けようの無い幸せな朝飯をいただく。


白飯 on the アマゴの一夜干し。
白飯 on the 明太子。
白飯 on the しらす干し。

幸せな朝飯をいただきました♫


あれこれ準備を済ませ午前8時10分に行仙宿を出発する。
まだ風は強い。時折ミニモニ級なkumiちょは飛びそうな強風が吹いていた。


奥駈縦走路をガシガシ登って行仙岳でファーストレスト。
電波塔に強風がぶつかり異様な音を奏でている。


遥か彼方に大峰北部の稜線が横たわる。


行仙岳からは激下りを全員ノーアイゼンで下降する。
滑って転ばないよう一歩一歩みな必死のパッチ(汗


行仙岳から下りきった鞍部に第二十番目の靡である怒田の宿跡がある。
ちなみに持経宿と平治宿は靡であるのに行仙宿には靡が無い。
お堂まであるのに何故ないのだろうか?


さらに少し下りこれから倶利伽羅岳への登りが始まる時にそれは発覚した!
僕の前頭葉で20Wくらいの便所の電気がポッと光った。

あれ? 持経宿登山口にデポした僕の車の鍵はどこへやったっけ???
その途端もの凄い焦燥感に襲われた(滝汗
先頭の僕は後続の事等なにも考えず投げ出すようにザックを雪の上に置いた。


もし、あるなら雨蓋の中しかない。
メガネ、速乾タオル、行動食、地図、コンパス、温度計、あれこれ全て引張りだす。
でも、無い、無い、僕の車の鍵が無い・・・


記憶を辿りながら頭の中は昨日の出来事がマッハの走馬灯で回る(笑
そこで、もう一度、前頭葉で20Wくらいの便所の電気がポッと光った。

その途端、雪の上に膝を折り僕は崩れ落ちた・・・鍵の在処が分かった・・・
入山前に来ていたダウンジャケットの胸ポケットだ。
そのダウンジャケットはA.Oさんの車の助手席だ・・・


やっちまった・・・久しぶりに大きなケアレスミスをやっちまった・・・
下手したら遭難級のケアレスミスだ(滝汗
全てをメンバーに説明した。


もし20Wの便所の電気がポッと光らず持経宿まで縦走してしまったら・・・
考えるだけでもゾッとする・・・

持経宿登山口から林道を延々と歩いて下山し、なんらかの交通手段を使い、
行仙宿登山口に置いてあるA.Oさんの車まで辿り着かなければならない。

もうちょっとで血の雨が降るところだった(笑
アイゼンキックを含めた袋叩きは免れなかっただろう(汗
同行メンバーの皆様ほんますんませんでした・・・


パーティーは気を取り直して倶利伽羅岳へ空身でピストンする事にした。
縦走は叶わぬ夢となったが皆様、持ち前のプラス思考で許していただきました(汗


鞍部まで戻り、ここからは重いザック担いで行仙岳への激登りが待っている。
みんなゼーゼーのハーハーな必死のパッチで登り返しましたともさ。


A.Oさん。この日はPM2.5のアレルギー反応マックスで苦しそう・・・


行仙宿に戻った時にはランチタイムになっていた。
残っていた食材で昼飯の準備を始める。
ハッスンが明らかに不器用そうな手付きでトマトを切る(笑


一袋だけ残っていたジビエ肉はもちろん焼肉でいただきます♫
ジビエの種類が多すぎてコレが何の肉だったか記憶が無い・・・


大量のペペロンチーノパスタにソテーしたベーコン&しめじをインしていただきます♫
やっぱ、カーボローディングは美味し!!!


小屋には新宮山彦ぐるーぷの幹事である沖崎さんが用事で来られていた。
親切に麦酒や食材等あれやこれやと勧めてくださった。
ありがとうございました。

その後は登山道をサクサク下って行仙宿登山口へ下山。
そこからAOさんの車に再び5人が乗車し持経宿登山口へ向かい
デポしてあった僕の車に辿り着いた・・・

なにやってんだかなぁ・・・と、自暴自棄・・・


人はケアレスミスを無くす事は出来ないのだろうか・・・

マリアナ海溝より深く反省ちう・・・

10 件のコメント:

  1. こんばんわ!
    >20Wくらいの便所の電気
    ちょっと弱々しいけど思い出せて良かったですやん^^
    この朝食アカンでしょ!すごい豪華。旅館の朝食みたい。
    それに僕が好きなモノばかり・・・ 家でもこんな朝食出ませんよ。うちは・・(^_^;)
    メンバーの優しさに救われましたね(笑)

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  2. あぁ~やっちゃったのね~

    でも、ほんと思い出して良かったね!
    エスケープルートで池原へ降りようと思ってたのね・・・・・・・・・・・・・・・・・・
    でも、この林道めっちゃぼろぼろで歩き難いんじゃなかったかなぁ!?

    結果的には来た道ピストンで良かったかも!

    それにしても、料理の質が高いねぇ~
    マジで旅館みたい

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  3. 昼食の肉は、馬のはらみ です。

    3人の12本爪の顔面キックの嵐は、別人になるで。
     山では、いろんなトラブルがありますが、まさか 車の鍵とは……

    次回は、罰として 私&なでちゃん&ハッスンのトリプルザック歩荷 覚悟して誘ってや~~~
    えっ 約60㎏超。 そうそう かっちゃんのザックもあるんや~~~。
    うわっ 重っ 。間違いなく行仙宿までの歩荷のレコードやん。 がむばれ~ 

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  4. 好人ちゃん

    思い出されへんかったら、多分ボコボコでした(笑
    晩飯のジビエ焼肉といい、この朝食といいサイコーでした♫
    A.Oさんにはほんま感謝感激ですわ〜(笑

    >メンバーの優しさに救われましたね(笑)
    御意に!

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  5. bp-hiroちゃん

    ほんまに思い出した時は血の気が引いたよ(滝汗
    エスケープルートで池原はマジえれぇこったルートやで(笑
    たしかに、あの林道は落石だらけで車のパンクも多発してるみたい!

    えれぇこった1号ちゃんも機会があれば
    いっぺんA.Oさんのジビエワールドに参加してくださいな♫

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  6. A.Oさん

    ランチの肉は馬のハラミでしたか!
    これもめっちゃ美味しゅうございました♫

    いやほんまに迷惑かけました・・・トホホ・・・

    次回は死ぬ気で食材&酒歩荷させてもらいます(キッパリ!
    でも歩荷レコードとかは狙いませんから(笑

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  7. マジなハナシ、このGWは、あの苦行よもう一度
    そう睨んでたのですが・・・
    どうやら上州生活にも大きな変化がやって来そうで
    諦めモード、そんなところに、こんなにも羨ましい記事。
    雪の大峰の避難小屋、酒と仲間と山談義
    katus♨、殺したいくらい憎いよ
    私も笠捨山の偽ピーク、激登り、もう一度あそこで死にたい

    (・∀・)キュンキュン

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  8. スロトレさん

    スロさんとは何度かニアミスしてますけど
    とうとう入山計画でもニアミスですか・・・

    上州生活にも大きな変化ですか?
    まあ、でも、大阪リターンズではなさそうですね
    関西からさらに遠くなったりしてね・・・

    スロさん、お互い、
    十分ジジイになった頃にジョインして杖ついて奥駈しようぞ!
    で、笠捨でほんまにキュン死したりしてね(笑

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  9. かっちゃん 
    うわ~♪ 毎度ですが山で食するとは思えませんねぇ~!
    サトウのごはんですら旨そうに見えて食べたくなりますワ^^

    はっすんも元気そうで、またご一緒したいもんですネ~♪

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  10. エノちゃん

    まいど〜♫
    今回はA.Oさんに全てアテンドしてもらい
    ほんま大名登山でした(笑

    はっすんは現在、腰痛が酷くて当分入山できないようです(合掌・・・

    雪のあるうちに是非またジョインしましょうね〜

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