2014/09/15

Ladakh Sham Trekking / second day


20140807 the - 0817 sun 空の果てを旅する・ヤンタン〜ヘミスシュッパチェン

タルチョーはチベット文化圏の‪祈祷旗‬である。
五色の順番は青・白・赤・緑・黄の順に決まっており、
それぞれが天・風・火・水・地を表現する。

風馬旗とも言われ仏法が風に乗って拡がるよう願いが込められている。
経文等が書かれており風に靡くたびに読経したことになるのだ。
寺院等には普通にあるが峠で見るタルチョーは心の琴線に触れてくる。

同じ仏教徒として心中深くに触れてくる何かがあるのだろう。
吹き抜ける風の強い峠、タルチョーに触れ空の果ての下に佇んでみる。
前世のカルマの結果が今生の僕なのだ。輪廻に思いを巡らす紺碧の下。




村の遥か北側をカラコルム山脈に囲まれたヤンタン。
午前6時。外はすでに夜が明け村人達の営みは始まっていた。


玄関外の水道で洗顔し歯を磨く。住人もハイカーも同様だ。
キッチン&リビングを覗いてみる。朝食の準備が始まっている。


床は板の間で人が座るところに長い絨毯を敷くようにしている。

ホットチャイと目の前で焼かれたチャパティにアプリコットジャムとバター。
ほっとけば何枚でも出される。笑顔でストップを告げる。


客人達は窓際に一列に座る。手前が僕達二人。その隣がイスラエルのカップル。
その向こうがフランスの3名で差し向かいにチャイニーズの男性一人。


静かな朝だ。住人達は寡黙に働きハイカー達は小声での会話。
僕達ハイカーは静かなこの空間と時間を楽しんでいるのだ。


朝食を済ませ準備が出来れば各パーティーの出発。
ハイカーと住人達。ハイカーとハイカー達。それぞれが笑顔で挨拶し旅立つ朝。
サヨナラの挨拶も、もちろん「ジュレ〜」


僕達も午前8時にトゴチェ家の裏を抜けてトレッキングルートに出る。


今日はツェルマンチャンラ峠までひたすら登って次の村までひたすら下るコース。
オーバー4000mの山脈が連なる光景。
あの白い山と赤い山の間にある峠を越えてゆくとサムさんの説明。


kumiちょの体調も少しずつ快復してきている。
自分のバックパックもなんとか担げるようだ。


空と岩だけの世界。しかも標高は4000mに近い。
他に何もないことがこんなにも美しいとは思わなかった。


空気は薄いが風景の色は濃い。
真夏の光がコントラストを強くしているのだろう。
急ぐ旅ではない。ゆるりゆるりとハイクアップを続ける。


振り返れば昨夜お世話になったヤンタンの村が遠景に小さく見えた。


ヤンタンの村でキャンプをしていた白人達の馬だ。


5〜6頭の馬が荷物を背負い連なっている。
出来る馬。出来ない馬。見ていれば能力の差がすぐに分かる。
人間と同様だね(笑


歩き出して2時間と少しでツェルマンチャンラ(Tsermangchan la)峠(3750m)に到着。
ここでは馬達もしばしの休息。


もちろんこの峠にもタルチョーが棚引いている。
乾燥した風は爽やかで涼しく発汗している感覚が無いほどだ。


レンズをズームにして峠から西側の村を撮ってみる。
本日のお宿があるヘミスシュッパチェン(Hemis Shukpachan)村だ。
昨日の村より広く緑も多そうだ。


風と太陽と青空にタルチョーが靡く世界。
ここは誰もいない3750mの峠なのだ。
そこに佇める至福を感じる一時。


馬も白人達も行ってしまった。
僕達も重い腰を上げて下山にかかる。


緑の木々と小川が現れれば村の入口だ。
昼前には着いてしまった。


本日の民泊のお家がこちらシル家。


この村には学校がある。
学校の無い村は峠を越えて毎日通学などは当たり前のようだ。


挨拶を済ませ部屋に荷物を置いたら周辺を散策する。
明日進む方向であるアン(Ang)への標識もあった。


村で唯一の食料品&雑貨屋を発見!早速あれこれ物色する。
ナッツやスナック等の袋はどれもパンパンにふくれている。
気圧を考えれば当然なんだけどね(笑


当然のお買い上げはインドビールのGODFATHER_SUPER STRONG 6.5%
ちょっぴり冷えていて120ルピー(約220円)はミネラルウォーターの10倍以上だ。
日本でもGODFATHERは売っているようで売価600円ほどらしい。


でもやっぱり
日本のビールが一番美味い!


シル家の部屋はゲストハウスのように清潔でスッキリしていた。
しかも窓に網戸が設置されている。これはレーのゲストハウスでも有り得ない事。
ハエや虫の侵入が無いという精神的安定はすこぶる心地良い♫


温水シャワーに水洗トイレまで完備されている!
もうこうなれば民泊というよりホテルに近い感覚さえ覚える(嬉々


キッチン&リビングも町のそれに近い雰囲気でとても清潔だ。
ここの家庭は子供がいるのだが、
大人は世代の違う女性ばかりで最後まで男性の登場は無かった。
メンズ達は出稼ぎ的な事情なのだろうかと想像した。


ラダックのシル家で人生初のマニ車を回す老1♫
もちろん時計回りがルールです。


その後はちょっぴり遅いランチタイム。
ラダック風チャーハンとでもいうのか香辛料が効いてておかわり必須(笑


その後はガイドのサムさんに連れられて村を案内してもらう。


村のゴンパが高台に見える。


多くの村人が集まり僧侶が説法をしている最中だった。
半時間ほど見学させていただき静かに退散した。


村の名前の由来にもなったヘミスシュッパチェン(Hemis Shukpachan)の
Shukpaとは 檜木の一種なのだとサムさんに教えられる。


家の窓の形や数で裕福さを判断できるらしい。
日本人にはその判断基準がよく分からない(笑


村の各所に大きなマニ車が何台も設置されている。


見つければ、にわかチベット仏教徒は順番に時計回転で走る♫走る♫


マニ車の回転が速すぎて右手が追いつかない時も多々あり・・・
世界のシマノのボールベアリングが入ってるのではと疑う大阪人であった(笑


どこの村でも野良ウシは道の真中で寛いでいる(笑


説法タイムの終わったゴンパからはラダックのおばちゃん達がワラワラと・・・


素敵な民族衣装の彼女達なのだが・・・
半袖シャツ一枚だけの僕にしたら暑くないの?と不思議な感覚。


挨拶の仕方も色々あった。「ジュレ〜」だけではなく
「ジュレジュレジュレ」とか「ジュレジュ〜」とか 「ジュージュレ」とか
まあ、いわゆるネイティブの発音が聞き取り辛かったのかな(笑


少しだけ、ここで暮らしたいなぁと思った。
必ずまた、ここに帰ってきたいなぁと思った。

夕飯までの散策タイムが意外にも良すぎて多くの感動をいただいた♫


で、シル家に戻ればすぐにディナータイムとなった。
この日のシル家の客人は僕達以外にはフランス人親子(母娘)だけだった。
チャパティではなく・・・コレ・・・なんだったっけなぁ・・・


小麦粉を練って作る蒸しパンのような食感が美味しいティモ。


これも名前忘れた・・・
トゥクパから麺類を抜いたような野菜の煮物系。
とにかく何度も何度も笑顔でおかわりを勧められる(笑


さて、明日のシャムトレッキング三日目は最も素敵な風景に出合える日♫

2 件のコメント:

  1. 写真も綺麗やし・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    海外の山を本格的に歩いた事の無い僕は羨ましいの一点(^_^)/~

    でも、良い想い出創れて良かったね!

    なんか映画の中の一コマみたい・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(^_-)

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  2. bp-hiroちゃん

    エクスペディションには程遠いハイキングやし(笑
    登山という感覚はあんまり無かったよ〜
    でも確かに素敵な思い出になりました♫
    風景の色がほんまに全然ちゃうのよ!

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