2013/04/14

Master of Petercat


20130414 sun 「巧妙な隠喩能力を堪能するということ」

君はもう読んだかい? 待ちに待った村上春樹の三年ぶりの長編。
「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 」
題名だけは早くからインフォされるも内容の一切は闇の中だった物語。
「IQ84」以来となる村上ワールドがようやく自白の下に明らかになった。

やはりと思ったが、文藝春秋は今回も販促のためのプルーフの手法はとらなかった。
それは編集や校閲の担当者など若干名だけしか発売前に読んでいないことになる。
なので本編終了後に友好的な有名作家が書く、おべんちゃら的解説も当然ない。
広告業界ではハングリーマーケと呼ばれる手法で市場に渇望感を与えたのだ。

ここ数年ノーベル文学賞の有力候補として認知され世界が注目している。
しかしそんな事はどうでもいい。彼の書くメタファーがたまらなく好物なのだ。
長編射精小説と言われようが、 ロマンティックアイロニーと言われようが、
ラノベタイトルと言われようが、RPGと言われようが構わない。

辛うじてティーンエイジャーンの頃「1973年のピンボール」に衝撃を受けた。
そして彼の長編から短編まで出版される度に必ず読み漁り続けた。
だが僕の大人としての四半世紀が流れる中で次第に高揚感は鎮静化していった。
でも今回も心の琴線にふれてくる物語の・・・・・ネタバレ的な・・・・・

それを書く訳ないでしょ!(笑

各人で深く楽しんでくださいな☆
君の心の中にもつくるは居るよ☆
それより先週は雨天で山行中止☆
今週末は仙台出張で入山できず☆
お山に行きたし暇は無しが続く☆

2 件のコメント:

  1. 高校生の頃に赤と緑の森を彷徨って、風の歌を聴きながらピーナッツの殻で埋め尽くされたバーに憧憬れ、ピンボールにはそれほどハマらなかったものの、やっぱり羊を探しに冒険へは出掛け、壁に囲まれた街でヌゥオオオオーッと鳥肌を立てて、ダンスはあまり得意ではなかったんだけど、国境の南へももちろん行ってみて、ねじまき鳥の味は旨いかどうか分からず、ライカ犬の気持ちより肺気腫の老犬の気持ちを理解して、弟に借りたカフカを芦屋浜で読んで、深夜の都会には馴染めず、1984年に中二だったボクは3冊目の本のうち2冊目途中で放置プレイしたまま現在に至ります、やれやれ。

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  2. daiちゃん

    長い長い東北どさ回りからようやく帰還しました。桜が満開の仙台はとても美しかった。震災の爪痕はまだいたるところで確認出来るけど。ところで三年ぶりの長編射精小説は期待通りだった。それ以上でもないけどそれ以下でもなかった。ティーンや二十代の頃の様な感覚を求める気持ちは更々ないのだが。アイロニーもパラドックスもパラレルワールドも然り。いわゆるスターティングメンバーの変動は無かった。それは安心とも言えるし退屈とも思える。いやそれより受け入れる側の心象の問題なのかもしれない。ただ肺水腫の老犬は多くを望んではいけないのだろう(笑)やれやれ。

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