2013/04/07

All's well that ends well



20130330 sat 「鈴鹿山脈・御池岳敗退の記」

弥生最後の週末。まだ雪のたっぷり残った黒戸尾根を5人パーティーで登る予定だった。
登山口から標高差2200mのドMなロングルートに喘ぎ七丈小屋で宴の予定だった。
だが残念ながら仲間が怒濤の激務に風邪で知恵熱が出たのでオールキャンセル(笑

そこで「どーする!俺達!」的な老犬1号とコチビは金曜緊急二人会議を行った。
日曜日の南ア方面は確実に荒れそうな天気図。リスクは高いと判断し遠征は却下。
そこで来冬のスノーシューハイクの下見として鈴鹿山脈最高峰の御池岳に決定。

2年前のパンダマンの記事を読んでから素敵な名前のテーブルランドには興味があった。
死亡事故も含めて遭難多発山域なのだが、以前から登ってみたかった御池岳。
冬期の青のドリーネやカレンフェルトが点在するカルスト地形に憧れを持っていた。



名神高速彦根インターで降りて犬上川沿いの306号線を東へ走る。
大君ヶ畑を過ぎて306号線の冬期通行止めゲート前に駐車。
本来なら鞍掛トンネルを抜け藤原町側へも出れるのだが、
途中の道路崩落により現在もなお通行止めのままのようである。


午前9時前に駐車地を出発する。4〜5台の車がすで道路際に停めてあった。
工事中の鞍掛橋から御池谷に入る。以前は整備された登山道があったようだが、
数年前の台風で山の崩落などもあり、まともな登山道はまったくない。


昭文社の山地図には破線どころか、何も記載されていないバリルートなのだ。
岩と倒木が延々と続く沢沿いをハイクアップする。沢も数回分岐する。
久しぶりに地図とコンパスのお世話になる。読図力全開でルーファイする(汗


積雪期なら先行者のトレース等をアテにできるが無雪期の今はそれも不可能。
それでも今年のヤマレコをチェックしていたら冬期でも撤退は多かったようだ。
踏み跡らしきものを探すがほとんど見当たらない。テープ等の目印も皆目無い。
東側の県境尾根への取り付きを探すが、激登りの急登から突破口を見いだせない。


やはり御池谷(滋賀県側)からの入山者はマイノリティーなのだろうか。
ヤマレコ等をチェックしても、ほとんどの入山者は木和田尾根や
コグルミ谷(三重県側)から入山している。登山道としてのルートも明瞭なのだろう。
kumiちょと二人、道無き道を何度も立ち止まり地図とコンパスでルーファイ(笑


僕達と前後して登っていた単独の男性も久しぶりの御池谷ルートに手こずっていると話す。
草付きの急傾斜を雪も無いのにキックステップ&四つん這いで登る始末(笑
だがその先のルートに自信が持てず引き返す。数回これを繰り返せば心も折れる。
斜面の土壌も緩んでいる。踏み込んだ足はズレるし落石も頻発させてしまう。
後から着いて来ているkumiちょに何度か「ラクーーー!!」と叫ぶ状況。


入山してから1時間が経ち、やがて2時間が過ぎた。自身の胸中に焦燥感が漂い始める。
無雪期の今ならすでに県境尾根に乗っていなければいけないタイム。モチベも下がる。
時には潔さも必要だろう。無謀な登山は遭難の元。そんな言い訳で撤退を決めた(笑
同じ頃、単独の男性も撤退を決めたようで下りてきた。


下からは男性3人パーティーと男性単独行者が登ってきた。僕は上の状況を説明した。
男性3人パーティーはあっさりと納得して下山していった。
下から登ってきた男性単独行者は冬期にも一度登っているようで、
もう少しねばり強く尾根への取り付きを探すと話しておられた。


登山口付近で出会った男女ペアのパーティーは鞍掛谷出合から橋を東へ渡り、
林道終点から県境尾根を目指すと話しておられた。
鈴鹿山脈の中で最も遭難の多い御池岳界隈。正直ルーファイできず悔しかったのが本音。
雪の季節までに県境尾根の取り付きを探すためにまた戻って来ようと誓う。
三重県側の登山道ではなく滋賀県側のバリルートからテーブルランドに辿り着きたい。


鞍掛橋の登山口まで下山してもまだ昼頃。
ならば久しぶりに「国道」でもやりますかと、九十九折りのアスファルトをハイクアップ。


数名のハイカーも「国道」をやっていた。鞍掛トンネルの上にある鞍掛峠から
県境尾根に乗り鈴北岳を目指すのだろうか?
僕達の今日の登山はフィニッシュなのでランチ適地を探すことにした。


トンネルまでで一番大きなヘアピンカーブの内側で湯を沸かしプシュッ!と撤退に乾杯(笑
鈴鹿山脈最北端の尾根を眺めながらゆったりまったりなランチタイム。
紺碧の下、時間の流れが止まっているかのような心地いい一時を過ごす。


シェスタの後はダッシュで帰宅したら夕暮れに間に合った。
自宅前の公園は花見の名所。朝から場所取りのピクニックシートが敷かれる人気ぶり。


ザックを置いてリッジレスト片手に公園へ出かける。
出店も10店舗近く軒を連ねている。ビールと唐揚げでささやかな花見を始める♪


昼間の喧噪はそこに無かった。酔った花見客の大半は家路に着いたようだ。
リッジレストを敷き薄暮の時間帯にkumiちょと二人、静かに乾杯♪


去年も一昨年も出張や入山で花見ができなかった。
夕暮れまでの僅かな時間だが静かな公園でまったりと花見ができた事に感謝♪


暖かな週末は花見日和な一日。風もなく夕刻でも寒さを感じない。
ルートロストで御池岳は敗退だったが、まんざら悪い一日でもなかった(笑


久しぶりに桜の木の下でまったり寛ぐ一時は予想外の素敵な出来事♪
終わりよければ全てよし(笑)


さて、春本番。高山植物もこれからが楽しみな季節。
残雪のアルプスだって、まだまだ楽しめる季節。
高山でも低山でも素敵な遊山を楽しめる季節になりました♪

0 件のコメント:

コメントを投稿