2013/01/05

Wandering Yatsugatake 2012 / second day


20121229sat - 31mon 八ヶ岳遊山・宴中日

夜明け前、独立峰に叩き付ける風の嘶きが始まった。
まだ小さな呼吸だ。しかし昨夜の風音とは大きく違う。
天気図から読み取れる情報は多い。何時まで天候は保つのか。

12月30日。入山当初から天候が荒れるのは想定の範囲内だ。
だが12名のパーティーはスキルの差が大きい。縦走は中止にした。
阿弥陀岳サミットプッシュもリスクが大きいだろう。

ならば文三郎尾根から赤岳アタック予定で中岳の分岐で判断しよう。
僕達のパーティーのコンセンサスはとれた。臨機応変に行動する。
細心の注意を払い早めの判断を怠らず臆病でいる事。これが全て。



僕達は折角ここまで来たのだから何が何でも登るのだと言う愚か者ではない。
天空から叩き付ける風を読み、後の仲間の表情を読み進退を判断する。
単独行ではない。全体の行動力、精神力の調和が無ければパーティーではないと考える。


前夜、深酒を控えた僕達12名は起床遭難も無く午前6時には赤岳鉱泉を出発した。
行者小屋まで朝のウォーミングアップの様にゆったりハイクアップする。


各自ストレッチ後は、ストックを収納しピッケルを出す。
アイゼンを装着しバラクラバやゴーグルのフィット感を確認する。
気負わず焦らず「ほな、ボチボチ行くでぇ〜♪」


先頭の僕から最後尾をまとめてくれるdaiちゃんまで12名の列は長い。
急登になればなるほど各人の間隔やペースに微妙なバラツキが出る。


八ヶ岳の盟主”赤岳”から吹き下ろしてくる風が強く嘶き始めた。
その呼吸も大きく長くなり始めている。良い兆候ではないのは一目瞭然。


それなりに経験値のあるオヤジ達は問題無いが冬山経験の浅い女子には厳しい。
特にkumiちょやガッキーの様に小柄な女子は耐風姿勢ぎみにピッケルを突き刺し登る。


風の恐怖もあるだろう。高度感の恐怖もあるだろう。雪への恐怖もあるだろう。


この状況下で思考がプラスに働くかマイナスに揺れるかで大きく変わる。


精神的にも肉体的にも疲労感の蓄積が如実に変わって来る。


赤岳直下の岩稜帯もガスの中。泣いても笑っても冬らしい赤岳を体感している。


強風に負けぬよう、一歩一歩確実に標高を稼いでほしい。


判断は僕がする。だから体力や技術力を総動員で楽しんでほしい。


時折ガスが抜ける。中岳の向こうに阿弥陀が顔を見せてくれる。
近いうちに必ず踏みに来ようと思う。


一番ライト級なkumiちょのペースがダウンしてきた。
去年は快晴の中、赤岳から横岳〜硫黄岳まで縦走できたが今回の天候では苦しそう。
 

えれぇこった1号が声を掛けシュリンゲを出してフォローしてくれている。
ありがたいです。パーティーの信頼があればこそ。感謝♪感謝♪


標識のある分岐に出る。ここからの稜線は一段と風が強くなる。
この日の盟主に優しい笑顔は無かった。その横顔は厳しさを増している。
男連中が耐風姿勢をとらなけらばいけない風力にはまだ至っていない。


だが僕には決断しなければいけない時が迫っていた。
このレベルの風でパーティーでの撤退はありえない。
脚が上がらなくなりつつあるkumiちょの責任は僕一人で十分まかなえる。


パーティーを分ける決断をした。10名には頂を目指してもらう。
僕はkumiちょを連れて下山する。賢明な判断だったと今でも思う。
低体温や行動不能には、まだかなり遠いが大事をとった。僕は臆病だから。


自ら進んでパーティーを組むと言う事は、自ら責任を負うと言う事。
単独行の自由では味わえない山岳での調和や連帯感を学ぶ楽しさがあると言う事。


だから山は楽しいんだ! 手垢の着いた言葉だが「山は逃げない、また来ればいい」
ちょっぴり、しょぼーんとなってもまたすぐ前を向くさ(笑


昼過ぎ。皆が赤岳登頂(文三郎尾根ピストン)より帰還した。
無事の下山の祝杯を上げる。乾杯!乾杯!午後早い時間からこの日の宴は始まった(笑
一泊予定のUちゃん&きょこちゃん。プリティーすずきさん。PISOの4名は下山。
楽しい4名が居なくなったが馬鹿な8名でドンチャンが始まる午後☆☆☆


さて、ここからは今回もグルメブログに変身です(笑


二日目のkumiちょ渾身の料理は美山鹿の鹿シチューどすえ〜♪
ちょいと煮込み過ぎたあるよ(kumiちょ談)


裏番kk持参のトルティーヤをクォーターに切って焼き焼きします。
何を包んでもいい仕事してくれます♪
 

えれぇこった1号が持参のチキントマト煮込みも絶賛でした☆


ファンタジスタともぞうが仕込んで来た塩ブタはポトフに入り旨々でした(嬉々
 

daiちゃんアレンジのタイカリーは超辛いけど激美味でした♪♪♪


皆の白飯への食いつきが良く、飯盒は2回炊いたよね♪


ラストのシマチョウ& 豚キムチ!最後まで美味かった〜☆


昼過ぎから深夜まで延々とドンチャンが続く(笑
落ちる者。復活する者。また落ちる者・・・。
僕もラスト手前で落ちたようだ。最後まで落ちずに呑んでいた酒豪が一人。
ファンタジスタともぞうのポテンシャルは笑いネタだけでは無かった(笑
 

売るほど歩荷した酒も底が見えて来た。さすが依存症の集いだ(笑
楽しい馬鹿話を山ほどしたが大半の記憶が無い・・・(汗
まあ・・・いつも通りじゃないか♪♪♪


さて、僕の備忘録的三日目に、つ・づ・く・・・のか?

6 件のコメント:

  1. しょぼ〜ん、いいね☆
    あの状況でkumi長に撮ってもらったん? さすが一徹!
    まあ、ボクとkkのゲキ沈具合もサイコーですが…(笑)
    Team Underdogは「山は逃げない」が正解だと思います。
    個人的にはもう少し厳しいヤツを経験したかった気もしますが
    パーティ的にはちょうどよかったのかも知れませんね。
    ともあれ、3日目のダラダラを期待してま。
    ボクのブログも、期待通り参照させていただきま☆

    返信削除
  2. daiちゃん@老犬2号バッタさん

    FB始めたらどうしてもFB先行になってしまって、
    ブログがおろそかになるような気がして怖い・・・(笑
    いやいや☆なんのなんの☆
    気を引き締めて今年もぼちぼちとキーボードを叩きま!
    Team Underdogは、やる時はやるが、あかん時は即キャイン!が鉄則(笑
    今年もゆるゆるだらだらとおもろーな山行を楽しもうね♪
    dai & kkの仕事落ち着いたらまたドンチャンしよー!(^0^)//

    返信削除
  3. かっちゃん お疲れした〜☆ 
    途中撤退は的確な判断で正解でした、下山時も風はビュービューで、眺望も無く・・・
    登った、というだけで消化不良バリバリorz

    年末はパッとしない冬山でしたが、最近はライブカメラ見てても、ぼちぼち本格的にユキヤマらしくなってきてます☆ 
    Team UnderDogs いざ集結まであと何日なかぁ〜。。。
    早う山に入りたいぜ〜(^o^)

    2日目の夕飯もめちゃ旨そう〜、みなさん大量の酒を飲み干したとは、恐るべし・・・撃沈ぶりが最高デス(笑)
    これぞ、山より宴の真骨頂というところかな??
    また皆さん次回もよろしくお願いしまーす!!

    返信削除
  4. PISO

    お疲れさんでした〜☆
    いやはや確かに若干消化不良気味の登山やったね・・・。

    ライブカメラの映像眺めてヨダレな日々が続いてるわ!(笑
    近々Team UnderDogs の集結&ガッツリ入山せなあかんね♪
    ガシガシ登るぜ〜!!!

    二日目の夜の皆のドンチャンぶりや撃沈ぶりはサイコーやったで(爆
    まあ、PISOがおったらどないなってたかと思うと怖いわ!(笑
    また山より宴な入山もしよな〜☆(^0^)//

    返信削除
  5. お疲れ様でしたm(__)m

    まあ快晴の天気の中ハイクアップする方が気持ち良いけど、僕の場合は悪天候のハイクアップの方が登山もBCも多いから、景色を見ながらハイク出来ないような時、雪山の場合はアイゼンワークの練習しながら歩いてるから問題ないなぁ!

    この面はフロントフッティングでとかこの岩綾通過はクロスで!とか、考えながらね(^^)v

    でも皆で登るのは楽しいよ!
    勿論『宴』はもっと(^_-)

    又、行きましょう!

    返信削除
  6. やっちゃん

    改めてお疲れさまでした。
    確かに快晴にこしたことは無いけど、
    悪天候でもスキルアップのためには逆に良い条件だと考えます。
    アイゼンワークを含めた歩き方登り方下り方の反復練習が出来るもんね♪
    また皆で登ろうね! 当然「山より宴」バージョンでね(笑

    返信削除