2011/11/20

Iron Claw


20111117 thu 「爪は研いだか」

用意は怠りなく機会を狙っているか。
飽くなき大望を抱いて構えているか。
万事抜かりない対応は出来ているか。

氷への渇望は希薄になっていないか。
雪への情愛は脆弱になっていないか。
山への畏敬は霧消になっていないか。

普段は隠すその爪は己の命を守る為。
厳冬期の稜線で岩場で命を守る道具。
眼光鋭く心を込めて念入りに研ぐ事。


ええと・・・大袈裟な事は言うつもりは無い(笑
クランポンの歯は愛情もって研ぎましょうねという事。

だが今期は禁断のグラインダーに手を出す事にした。
今までは手研ぎで前腕プルプルになるまで鉄ヤスリで研いでいた。
一足研ぐのに2時間はかかっていただろうか。

一部のオールドクライマーの御大は全否定のグラインダー。
急激に熱を加える電動ヤスリは歯を鈍ら(ナマクラ)にすると言う。
柔らかい鉄(鉛)なら確かに一発でアウト(グラインダーのヤスリにこびり付く)。

クロムモリブデン鋼は鉛よりは熱に対して少しは頑張ってくれる。だが、
「チュイーーーーーン!!!」と数秒間もグラインダーに押し当ててはいけない。
「チュイーンッ!!」と1秒くらいで研いでいけば歯は鈍らない。


それを12本歯ローテーションしている間にクロモリは冷えてゆく。
わざわざ水に漬けたりして冷やす必要はないと考える。
片足1時間が10分に短縮できるし前腕のプルプルも当然ありえない(笑

雑誌「岳人」等でも幾度か紹介されているグラインダー。
紙面上は紹介しながらも最後は自己責任でって締めくくっているが・・・。
まあ、確かにグラインダーの威力は凄まじい。
十数秒押し当てていたら、歯を5mm短くする事は容易いだろう(笑

グラインダーで研いで何が愛情だというツッコミも聞こえてきそうだが、
手動や電動の違いで道具に対する愛は変わらない。
片足10分で仕上がるスピードは、片足1時間の手動の何倍もの集中力が求められる。
12本歯ローテーションで何度も続く僅か1秒間の
「チュイーンッ!!」の角度を緻密に考え押し当てなければ失敗する。


最後は錆び止め処理を行ってコンプリート。
さて長年愛用のクランポンと共に、
今期の冬山はどれほど苦しく楽しめるのだろうか♪

4 件のコメント:

  1. 冬山に備え、僕も先日念入りに爪を研いだところです。
    ダイアモンドシャープナーでシコシコ。
    kkのがまだ残ってるでやんす…orz。

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  2. ウチのもたのんますw

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  3. 大ちゃん

    kkの分もシコシコ頑張れ〜!(笑

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  4. kappaちゃん

    はい、いやでつw(笑

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