2017/06/29

Tatsuro Yamashita Performance2017


20170621 wed 山下達郎 in 大阪フェスティバルホール

昨夜から今朝にかけて日本列島を台風並みの低気圧が駆け抜けていった。
各地で交通網に影響が出て開演は15分ほど遅れて18時45分頃に緞帳が上がった。
黒のニット帽を被り、カナリヤイエローのシャツにスキニーデニムで達郎は登場した。
  
POCKET MUSIC、SPARKLEと懐かしいアップテンポの曲で梅雨を消し去った。
予想通り平均年齢の高い観客のボルテージも一気に盛り上がるのさ。
四半世紀以上前に青春ではなかった二十代、三十代の若造達はほとんど見かけない。

四十代から六十代の紳士淑女がほとんどで、僕世代がボリュームゾーンに感じた。
フェスの客席数は2,700席ほど。毎年、達郎のコンサートの競争率はハンパない。
運良く抽選に受かった僕達夫婦は一階の前から18番目という幸運なシートに座れた。



達郎は自分のことを異端児とういうが、アーティストとしては紛うことなき天才である。
曲の合間のトークは饒舌とは言い難いが、真摯な接し方は流石エンターティナーだ。
流暢とは言い難い関西弁を操るくだりも僕達を和ませるビッグネームなんだよ。


御年64歳。来年からは前期高齢者だと笑いを取る達郎はビックリするほど若い!
声量も体力もストイックに鍛えているのだろう。
それにライブでのこだわりもハンパなく多い。音の悪いドームでは絶対にやらない。
逆に東京のNHKホールと大阪フェスティバルホールが最も素晴らしいと言う。


風邪をひく可能性のある冬季はツアーをやらない。声が出なくなるリスク回避だ。
そんな彼のこだわりを眼の前で聞きながらライブは進行してゆく。
「僕らの夏の夢」から「風の回廊」へと続き鈴木雅之に提供した「Guilty」へと・・・


中盤では達郎の十八番であるアカペラを「So Much in Love」「Stand by me」を熱唱。
フィナーレに向けて「Get Back in Love」「メリーゴーランド」「Let’s Dance Baby」
「高気圧ガール」「Circus Town」と平均年齢の高い観客達も総立ちでシャウト!していた♫


アンコールでは一発目に近藤真彦に提供した「ハイティーンブギ」で超ハイテンション!
次の「Ride on Time」では僕の中の青春の夏休みが鮮烈に蘇った!
立ち上がって手を叩きながら、なんだか感極まって涙がこぼれそうになったよ・・・
達郎は休むこともなくフルパワーで「Down Town」「Your Eyes」と駆け抜けフィナーレとなった。
圧巻の26曲♫


観客全員がスタンディングオベーション。拍手は鳴り止まない。
達郎は舞台の中央で一人深々とお辞儀をする。
「タツロー! アイシテルー!」大阪のおばちゃんの黄色い歓声が飛ぶ(笑
60歳のおっちゃんも50歳のおばちゃんも皆が二十歳に戻った瞬間なんだ。

達郎がマイクを持ち喋ろうとすると2,700名は一斉に一切の物音を消す。
規律の取れた軍隊の整列!!並みのパフォーマンスである(笑

達郎の最後の挨拶の後には地響きにも近い拍手喝采がホールに渦巻いた。


達郎のライブは長いのが有名だがこの日の夜も3時間20分ほどのロングタイムであった。
スタンディングファイトはちょっとしたエアロビクスくらいの消費カロリーはあるだろう。
緞帳が下りたのは軽く午後10時を回っていた。フェスのトイレには長蛇の列(笑

過去の儚き夢を引っ張り出して懐かしむには十分すぎる素敵な時間を享受した。


1980年台前半は僕が大学生の頃で有無を言わさず親のスネをかじり放蕩していた時代だ。
日本はバブルに向けてまっしぐらの時代で当時の達郎は夏男として一世を風靡していた。
FM大阪では朝からカマサミ・コングが「Ride on Time」や「高気圧ガール」をヘビロテしていた。
DJのマーキーやヒロ寺平が若造だった頃。FM802の創立なんて、まだまだ先の話。


僕はフロントドロップさせた6V使用のVWビートルにサーフボードを積んで伊勢の国府の浜に通っていた。
彼女を助手席に乗せてパールロードをぶっ飛ばした。カーステからは達郎のハイキーな声が流れている。
ガラームの甘い香りが鼻腔をくすぐる。暗い緑のレイバンが頬に真夏の影を作る。
空冷4気筒エンジンが後ろでバタバタと唸りを上げる。クーラーの無い車も珍しくなかった時代。


早朝の風はオフショア。4フィートの波は理想的なブレイクを演出している。ダンパーにはなりにくい。
インサイドのスープは意外と力強く結果的にリップカレントを生む。
アウトサイドでは波待ちのローカル達が点々と並んでいる。
平日のロコのモーニングセッションは長くは続かない。


達郎のリズムに合わせてWAXをゴリゴリとボードに塗り込んでいく。セットの波は悪くない。
早朝のロコが少なくなってきた。パワーコードを左足に装着して力のあるスープの中に立っていた。
ポイントブレイクの場所は把握している。ブレイクする波にドルフィンで抜けながらアウトサイドに出る。
グーフィーの僕はアウトサイドのやや左側でプカプカと波待ちする。


振り返ったビーチではパラソルの下であの子が手を振っている。
セットの良いのが入ってきた。パドリングでプライオリティは取った。ドロップインしてくるヤツはいない。
柔らかにテイクオフしてボトムまで降りてカットバックだ。その後はアップ&ダウン。
スープに乗って一度ビーチへ戻る。ショアブレイクに気をつけながら走ってあの子の元へ・・・


30年以上前のとある夏のひと時を切り取って書いてみたのだが、そこには必ず達郎がいた。
いわゆる僕の青春そのものなんだ。
また来夏・・・僕も達郎も元気で再会できればと願う今日此の頃・・・(笑

80年代はまだLAの西海岸が新鮮だった時代なんだ。
永井博・鈴木英人・渡瀬 政造が彩るイラストは憧れだったなぁ・・・

4 件のコメント:

  1. ご同輩・・・
    こんな所でもニアミスだったのね
    山下達郎Performanceに参加し始めて4年目、やっと手にした
    聖地大阪フェスのチケット!横浜から飛んで来ましたよ中之島
    生まれ変わったホールは、何だか近代的過ぎて大阪っぽさが
    感じられなかったけれど最高のLIVEだった、その会場に偶然にも
    居合わせたとは、なんだか感慨深いです。毎回ツアーで一番沁みるのは
    「蒼茫」と、アンコールのア・カペラ「ForYou」ですが
    今回は何故かしら「僕らの夏の夢」もグッと来ました
    あぁ、こんな話をアテに朝まで呑りませんか
    ま、その前に、その小っちゃなニュー・ナンブから尿管ステント
    ぶっこ抜いて、綺麗なカラダになってからね^^

    1F28列のセンター席でした。ほんとニアミス

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  2. スロさん

    ご、ご同輩・・・
    ま、マジですか!!!
    ぼ、僕たちの赤い糸伝説はどこまでニアミスを続けるのでしょうか?
    神々の戯れでしょうか?
    来世こそはきっとあなたと結ばれて・・・(なんのこっちゃ!!!

    そうですか、そうですか、四年目ですか〜
    山下達郎Performanceツアー大先輩ですやん(笑
    確かに大阪フェスは洗練されてかなりシュッとしちゃいましたね(笑
    初めて聖地フェスに踏み込んだのは35年前ですが、中之島そのものがガラリと変わりましたよね。
    でも、アンコールではホンマに泣きそうになりましたわ〜(笑

    マグナム44>>>>>ニューナンブM60
    スタローン>>>>>猫ひろしくらいの差がありますな(汗
    まあ、当たらずも遠からずということで緞帳をおろしましょう(笑
    次回、尿管ステントぶっこ抜きプレイは7月14日です(泣

    1F28列ですか!
    同じ日に同じ空間でシャウト!できたことは幸せですよ。

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  3. フロントドロップさせた6V使用のVWビートル!

    すげーーーーーカッコいいです。

    ブログ中の写真絵も懐かしいです(#^_^#)。



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  4. ten2843さん

    昔はカリフォルニアルックのオールドビートルに憧れて、
    お金ツッコんであれこれいじりましたよ(笑
    僕ら世代には鈴木英人のイラストは懐かしいでしょ〜♬

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