Miune of late in autumn / Final day

20151031sat - 1101sun　三嶺〜天狗塚縦走・下山日

深夜の三時頃に目が覚めた。風の嘶きで脳が覚醒したようだ。
あれほど静かだった三嶺の笹原に風が強く吹き抜けていた。
テントのジッパーを開け外に出る。氷点下の冷気が瞬時に体温を奪う。

寒い。寒いけど凛とした空気感は心地良さすら感じる。
満天の星空を見上げた。寝待月がようやく天空の真中に陣取っていた。
月齢18の明るい月光が三嶺の笹原に立ち尽くす僕の影を落とした。

ほんの僅かな時間だが久しぶりのこの感覚を多いに愉しんだ。
ぶるぶると震えながらテントに戻り寝袋にもぐり込んだ。
まだ起きるには早い。暖かな寝袋で惰眠を貪る至福の一時。

エスパース・スーパーライト（2〜3人用）に一人は広すぎる・・・
BDのファーストライトにすれば良かったかもな・・・

昨夜の寝床はR値5.9のEXPEDダウンマットUL7S。
700フィルパワーのダウンが150gも封入されている床だ。

シュラフはNANGA AURORA light 600DX。
760フィルパワーのダウンが600gも封入されている。

それにダウンセーターにダウンパンツ着用なので完璧にオーバースペック（汗
外気温氷点下3℃ごときでは寝汗をかきそうな完全武装♫

夜半からの強い風のお陰でフライシートの結露が全て飛んでいた。
午前5時をまわったあたりから少しずつ空の明度に変化が訪れる。

薄明るくなった頃にシャッター音が聞こえて来た。
好人ちゃんが起きて来たようだ。

6時前に僕もテントから這い出した。
天空のテン場は雲海に囲まれて素晴らしい光景を見せてくれた。

やがて東の空から三嶺のご来光がサンライズだ♫
避難小屋泊のおねーさん達もモルゲンロートな写真を撮りに出てきた。

振り返ればご来光が三嶺の頂上台地に色を与えてくれる。
赤く染まる三嶺の笹原。その燃える赤はすぐに色褪せてゆく。

色温度が急速に上がる。
同時に気温も上昇してゆく早朝の風景。

熱い麺類で身体を起こし、ゆったりまったり出発の準備を始める。

皆がゆったりまったりしすぎて出発は8時45分というスロースタートとなった。

テン場から登る事10分の三嶺ピークから今日歩く縦走路の展望。

オヤジ三名。空元気だけは誰にも負けない（笑

三嶺西側のテキサスゲートを越えて縦走路を進む。

青ザレの側を通り大タオへ向けて歩く。

緩やかなアップダウンが続く縦走路はまさに稜線漫歩だ。

残念だがこの風景は大峰では味わえない。

三嶺から1時間と少しで西熊山ピークハント♫

風が強いのでお亀岩避難小屋まで下りてレストすることにした。

西熊山から20分でお亀岩避難小屋。
好人ちゃんがトイレチェックに下ったのは言うまでもない（笑

前回来た時は気付かなかったのだが看板右側の文言である。
「水場もあるよ！」だと思っていたのだが実は「水湯もあるよ！」だった（笑
残念だねぇ・・・

さて、本日ラストの激登りを30分程ゼーゼー！のハーハー！で頑張るオヤジ三名。

お腹を壊した好人ちゃんは力が入らずややグッタリ気味・・・

西熊山〜三嶺〜剣山へと続く笹原の稜線はここでしか味わえない絶景♫

天狗峠まであと僅か・・・それぞれが、それぞれのペースで黙々と登る。

天狗峠から見た天狗塚。
分岐にデカザックをデポして空身でピストンする。

天狗塚の西側に横たわる牛ノ背の尾根。
次回はこちらのルートも歩いてみたいなぁ・・・

空元気なオヤジ三名はニコパチ撮ってサクッと分岐に戻る。

分岐からはひたすら下りの登山道をハイパースでガシガシ歩く。

下山途中で左側には牛ノ背の起伏の少ない柔らかな稜線が目視できる。

天狗塚手前ですれ違った日帰りのご夫婦に追いついた。

僕達がデポしている自転車に気付いておられ事情を説明すると、
それだったら名頃まで車で送ってあげようとムーチョ優しいご夫婦だった♫

めっちゃ楽できると分かった僕達はご夫婦を絶対に追越すことなく、
ウルトラデッドスローで西山林道登山口まで満面の笑みで下山しましたとさ〜（笑

徳島県在住の天使の様なご夫婦のマイカーとデポされていた好人ちゃんの自転車。
徳島のご夫婦様、久しぶりに大阪にも来てください！ご案内いたします♫

さてさて・・・
今期こそ厳冬期の真白な三嶺にチャレンジしてみたいと考えている今日この頃・・・