2012/01/06

Wandering Yatsugatake 2011 / second day


20111230fri~20120101sun 「また君に会いたいと僕は想う」

八ヶ岳は長野県から山梨県の境、南北30kmに渡る山脈(山塊)。
それらの総称が八ヶ岳であって八ヶ岳という名の頂は存在しない。
山脈と言ったが赤岳や横岳は独立峰の性質を色濃く示す。
麓からでは頂や稜線の天候が読みにくい事。
天候の急変も多く天気図からだけでは判断が難しい場合がある。
荒れた時の風の吹き方が尋常ではない時が多い等。
僕も稜線に出た瞬間に体が浮きかけ暴風に飛ばされそうになった事もある。
気象条件は大陸からの寒気団よりむしろ太平洋沿岸からの低気圧と前線が怖い。

八ヶ岳は冬山入門の山と言われる事も多い。
毎年メディアも年末号ではこぞって赤岳等の特集を組む。
たしかに厳冬期の槍ヶ岳と比較すればリスクは多いに少ないだろう。
だが厳冬期の槍ヶ岳に冬山初心者はまず入山しないだろう。
有り難い事に八ヶ岳には多くの有人小屋が冬でも営業している。
だから経験値が決して多くなくとも登れてしまうのだろう。
だが毎冬、遭難や低体温症、滑落や凍死の事故は起こっている。
山に初心者の山もベテランの山もないと考える。
自身のスキルを超えた事象に対して人は対処する事が難しいのは当たり前。
山に対して常に臆病でいること。恥ずかしいとは微塵も思わない。
それが適切な状況判断を下せる事の一つだと考える。

また素敵な山に会うために。また素敵な君に会うために。



夜明け前、真っ当に起床できた我々はまだ薄暗い鉱泉小屋の前で
河童ちゃん&さっちゃんの熱烈なお見送りを受けた(笑
素敵な時間をありがとう♪ とても楽しい宴になりました。 感謝!


酒の抜けきらない重い体を引き摺るように中山乗越から行者小屋を目指す。
朝のストレッチ代わりとしては少々疲れる登り(汗


行者小屋前のテント群。一昨年の年末はここでテント泊だったなぁ。
テントの数もおおよそ例年通りのように思う。


行者小屋を後にして文三郎尾根をハイクアップ。
我々は女性3名を含む8名のパーティー。冬山初心者も含まれる。
僕が先頭でパーティーのイーブンペースを探りながら確実に高度を稼ぎます。
もちろんスパードライブEXでキメキメなのは当たり前(笑


森林限界を越え少し上ると稜線上にちらりと赤岳展望荘が見えてきます。


右手を振り向くと紺碧の下に朝日に輝く阿弥陀岳が優しい顔を見せてくれた。


少しずつ傾斜も険しくなってくる。
しんどいのは分かるが皆、巡礼者のように下を向いてばかり(笑
状況判断が遅れぬようなるべく前(上)を見ましょうね。


今年は雪が少ないから金網の階段には要注意。
アイゼンを引っ掛けて転倒。捻挫や骨折だってありえます。


昨日から大陸からの高気圧が日本をすっぽりと包んでいる。
この日、さらに気圧は上がっている。しかも寒気を伴わない。
ふふっ。厳冬期としては最高の気象条件にビンゴしたようだ(嬉々


相変わらず巡礼者な仲間達(笑
イケボーンのペースが上がらない。アイゼン履いたら重いよね。
まあ最後尾にdai changや、ちんちゃんがいるから安心。


横岳の険峻な稜線から硫黄岳のたおやかな稜線が続いている。
極端な違いを見せる稜線のデザインが素敵な風景。
この写真では分かりにくいが赤岳直下のバリエーションルートに張り付いた
アルパインクライマーが4人確認できた。 楽しそうやな〜♪


阿弥陀岳の分岐。阿弥陀はまだ僕にとって未踏峰。
チャンスがあれば厳冬期にやってみたい山の一つ。

さあ、稜線直下。女神のご機嫌が悪い時はこの辺りからガンガンの耐風姿勢が必要。
腰砕けでゴロリンと飛ばされてる御仁を拝見したこともある場所(笑


鎖場は慎重に。あともう少し。


北を向けば遠景に北アルプス。南を向けば富士山や南アルプス。
西を向けば中央アルプスから御嶽山。東は甲武信ヶ岳から奥多摩方面。
360度パノラマの世界が広がっていました。高気圧ありがとう♪




赤岳頂上直下で一休み。あまりの好天に皆の頬も緩みっぱなし(笑
風も無く。気温も氷点下15℃までで快適すぎる文三郎尾根に驚いています。



で、八ヶ岳の盟主赤岳にサクッと登頂。言葉は悪いがホントにサクッと上がれてしまった。
こんなスペシャルな気象条件は過去に経験が無かったので僕も驚きを隠せない。
簡単すぎる赤岳ピークハントに冬期初チャレンジの3名は超ラッキーだ。
この気象条件を冬山の基準に考えぬよう釘を刺しておいた(笑




無風という条件がこれほど楽なこととは改めて驚き感謝した。
ふふっ。まるでピクニック気分な赤岳冬期登頂に皆も小躍り(笑


さて、ここからは激下りの稜線を展望荘まで慎重に歩く。




雪が少ないことはデメリットになることも多い。
積雪の多い年はこの場所で岩が見えることはありえない。
滑落時のリスクは当然増える。暖かい気温もデメリットにさえなる。
雪は溶けそしてまた風が凍らす。テカテカに光ったアイスバーンに変身する。
慎重に、慎重に、一歩、一歩、確認しよう。





展望荘で一休み。暖かいカレーライスで皆ほっこり。
速攻でプシュッ!とやりたいところだが展望荘では行動中の登山者には
プシュッ!の販売はしておりません・・・うむむ、反論はござらぬ・・・(笑


大晦日の年越しパーティーの食材かな♪


wackちゃんとイケボーンのDJ二人は地蔵尾根から下山します。
wackちゃんは年越しDJのお仕事。また山で遊ぼうねぇ♪
イケボーンは自主的に鉱泉まで先に下山を選択。今年は経験値を積もうね♪


さあ、残りの六人で横岳から硫黄岳へ縦走します。
展望荘の小屋番さんの情報では鎖場や
トラバースポイントの凍結もなく不安材料は少なそう。



冬山の高度感を楽しみながらも愉快な仲間達は、
地蔵の頭から二十三夜峰、日ノ岳、三叉峰と慎重に進みます。


振り返れば雲一つない紺碧の下に赤岳。
この景色はしっかりと心に刻みました。


ええと、誰もまともな耐風姿勢とれてませんから(笑
料理長はへっぴり腰で、dai changはあきらかに道路工事やし(笑
そうそう、この時もまったくもって無風でしたから♪



三叉峰を過ぎれば舛添尾根の分岐に出ます。
そこからは奥の院(横岳頂上)を目指します。




鉄梯子を上ればそこには2829mのピークが待っている。


本日二座目の頂に登頂。
しかし僕の知っている厳冬期の八ヶ岳とはかけ離れた光景が続く。
なんだかポカポカとした春山のような雰囲気さえする(笑



振り返れば雲に浮く富士山と赤岳と南アルプス。
素敵すぎる風景に見とれてしまう一時。


硫黄岳の稜線が見えてきた。核心部的難所もあと僅か。
それにしても空の色が濃く悲しいくらい紺碧が広がっている。
遠景の北アルプスには槍ヶ岳も確認できるほど澄み切った空気に解釈も悩むほど。



さあ最後の鎖場通過。
冬山初心者のkuminiは何度かビレイしながら慎重に通過させる。
クラストもアイスバーンも無いので不安材料は極僅か。




台座の頭を通過すれば危険箇所は基本的にはない。
基本的というのはこの日のような気象条件ならということ。
硫黄岳前後でケルンまで見えないホワイトアウトになればかなり危険なこと。


大同心からアルパインクライマーが上ってきていた。
周りに居た者はやんやの喝采(笑
山では多様な遊びができる。楽しいねぇ♪


硫黄岳山荘が見えて来た。
風もなく気が緩んだこの辺りから再度気を引き締て歩こうね。



去年は営業していた硫黄岳山荘も今年はお休み。
プシュッ!を期待していただけに少し残念(笑
小屋前でまったりと行動食タイム。



硫黄岳山荘からの大ダルミは地味〜に疲れる最後の登り(汗
ケルンからケルンが意外に遠いのよ・・・。





ようやく爆裂火口に到着。この時期に雪庇のまったく無い爆裂火口も珍しい。
南八ヶ岳縦走も終盤戦。 名残惜しい気分




本日、三座目の頂で愉快な仲間達と記念写真を撮りながら今日という日の幸せを噛み締める。
厳冬期にこんなにまったり縦走できる日にまた巡り会える保証はない。
素敵な気象条件と素敵な仲間に感謝だねぇ♪



眼下に見える小屋を横目でみながら赤岩の頭へ向かう。
雪が少ない今年の年末年始は分岐から九十九折りの夏道で下山。
残念ながら男の直登ルートは出来ていなかった(笑




mr.バッタのオサレキメポーズ(笑
左手首の角度がポイントでつw



赤岳鉱泉に戻れば素敵なお手紙がテーブルに一枚。
それに食材やお酒まで差し入れが置いてあった。
河童&さっちゃん、ろくべえ&かおさん、Yちゃん、ありがとうございました♪
イラストがちょいと可愛すぎるけどね(笑


お疲れ!の乾杯から、ゆったりと二日目の宴が始まる。
美山鹿のシカシチューやトマトソースのパスタ、フランスパンにブルーチーズ。
参鶏湯やら棒鱈やら豪華料理で腹も心も満腹だよ♪





大晦日恒例の赤岳鉱泉ビンゴゲームの始まり。
豪華景品に一枚500円のシートが飛ぶように売れている。
まあ我々も一万円以上購入してしまったのだが・・・(笑


シュラフやソフトシェルからハーネスやアイスアックスまで豪華賞品が並ぶ。
全てメーカー協賛品ばかりって・・・赤岳鉱泉丸儲け???


どのシートがビンゴなのか・・・。
大晦日の楽しい一時。


ここでお初のナベちゃん&ガッキーと仲良くなる。
間髪入れずにソッコーで乾杯でしょ(笑


来ません・・・来そうで・・・来ません・・・(汗
あ、あかんやん(笑


この男はやってくれます。
dai changは最後の最後で上代8万円相当のソフトシェルをゲット!
大晦日に本年度最後の運をガツンッと使い切りました(笑


いずみちゃんもケンケンもチンちゃんも、なんやかんやビンゴしていたが・・・
僕&料理長は・・・撃沈でした・・・(泣


終盤戦のビンゴ大会に踵を返して部屋へ戻り焼酎をあおる。
その後、順次戻ってきた仲間達とお初のナベちゃん&ガッキーと宴を続けます。
明日は下山するだけ。「ほどほど」というワードは必要ではない(笑
皆で楽しい宴を延々と続けましたとさ〜♪

8 件のコメント:

  1. いやはや、ご同輩
    新年早々スパークしてますね~
    ブログのリニューアル後から感じてたのですが
    今回は特に、、、写真が活き活きとしてる!
    なんて言うか、踊ってますよね、絵が
    これはやっぱ、例のエンジェル・ダストだか
    スパードライブecstasy だかの効用でしょうか( ̄ー ̄;
    今年もキメキメなブログ楽しみにしてますよ
    あ、あくまでも合法でね~♪

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  2. 素晴らしい(^o^*)/
    太陽、青空、笑顔:-)

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  3. スロトレさん

    いえいえ、ご同輩
    入山すれば毎回スパークしているつもりです(笑

    写真が活き活きって、ありがとうございます♪
    まあ、あれですねって、ecstasyは激ヤバ過ぎるでしょ〜!(滝汗

    本年もスーバードライブナチュラルハイで歩きますよ♪
    あ、あくまで合法キメキメですから〜(笑

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  4. jyd nikkor

    ありがとうございます♪
    「太陽、青空、笑顔」山ではそれが全てかもしれませんね。
    今年も心地よい旅が続けられればと考えています。

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  5. いや~ぁ
    お互い最高の天気に恵まれた遊山やったねぇ。
    有り難いね。

     また遊ぼうd(^o^)

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  6. ども、お疲れ様でした

    ほんと天気が良くて♪
    ただ、初めてであまりにも恵まれすぎてて、
    今後の参考になりにくいなぁということが少々贅沢な悩みですな(笑)

    猛烈にシャイやからカメラを向けられたら下を向いてしまう
    ということにしといてくださいな(笑)

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  7. 河童ちゃん

    ほんまにラッキーすぎる気象条件でしたね。

    また山で一献やりましょう。近々ね♪

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  8. kenken

    こちらこそ、ありがとう♪
    そしてお疲れさまでした。

    シャイで多趣味で天然なkenkenが素敵です(笑
    また山で遊ぼうね〜。

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