May your days be happy 2017 / First half

20161230 fri - 31 sat　「縞枯山から白駒池まで北八ヶ岳を楽しむ年末・入山日」

その昔は、燕岳や西穂高や伯耆大山などで過ごしていた年末。
いつから年末の安住の地を八ヶ岳に求めていたのだろうか・・・
類は友を呼ぶとはよく言ったものだと、ここ何年も思っていた。

だが、それは間違いではないが最終系でもないのだろう・・・
山岳会ではない個の集まりのベクトルが変化するのは当たり前。
ならば、いっその事、群れないという選択肢が潔いと考えた。

赤岳鉱泉＆行者小屋のテン場を選択肢から外せば心は楽になった。
クリスマスに予定していた北八ヶ岳でスノーシューイングへ変更した。
だが関東や関西の仲間数名から「じゃあ何処へ？」 って連絡には心苦しかった・・・
僕の身勝手でわがままな行動に翻弄された山仲間に謝罪いたします。

出発前にピラタス蓼科ロープウェイや青苔荘や縞枯山荘や麦草ヒュッテに電話した。
「はぁ？　スノーシュー？　まだ早いよ！　雪が無いねー」
一応に寒い返事が返ってくるだけだった・・・

ソッコーで中房温泉に電話したが予約は満員御礼であった・・・
うむむ・・・燕岳も選択肢から外れたわ・・・

宮城ゲートから燕山荘テン場や合戦小屋テン場まで一気に歩く根性は忘却の彼方だ・・・
中継地の中房温泉に泊まっても燕山荘に泊まる思考回路は無いんだよねぇ（笑

オッケー！　予定どおり北八ヶ岳に行こう！
スノーシューイングは無理だけど、また〜り雪山テン泊を楽しもう♫

kumiちょと二人、ピラタス蓼科ロープウェイ山麓駅に到着したのが午前8時半。
あ、ちなみにドア to ドアで運転は僕だよ〜（ケミカル万歳！
用意を済ませたら始発ロープウェイは出た後だった（泣

2番ロープウェイで山頂駅に降り立ったのが9時40分。
縞枯山経由で白駒池まで、ゆったりまったり縦走登山♫

今回の年末の天気予報図に不安は少なかった。
等圧線の間隔は広く大陸からの高気圧の張り出しは大きく安定していた。

但し強風の不安は拭えなかったが標高2500m以下の樹林帯では無問題だろう。
予想通り、青空はどんどん広がってゆく大晦日イブな30日（笑

縞枯山荘を横目に見ながらノンストップで縞枯山2403mまでハイクアップ♫
標準CT通りの1時間でピークハント（展望は無いけどね・・・

今回のコンフォータブルなデカザックは僕が23kg。kumiちょが14kg。
酒やディナーの軽量化を考えても冬場は重量が増えちゃうよねぇ・・・

空が蒼いよねぇ・・・まさにこれぞ紺碧の空♫
まあ、その、レンズのお陰でもあるんだけどね（笑

縞枯山展望台2386mでしばしのレストタイム。
風はそこそこ強いが、恐怖を感じるような風速には程遠い。

前のパーティーが出発した後で僕たちもあれこれ撮影タイム♫
360度パノラマの恩恵を多いに楽しむ。

確かに雪はかなり少ない。トレースは踏み固められてノーアイゼンでオッケーだった。
スノーシューの出番はまだ数週間ほど先のようだ・・・（泣

展望台から南を向けば直ぐ側に次のピークである茶臼山が鎮座する。

北を仰ぎ見れば縞枯山の向こうに北横岳も目視できる。

遥か彼方には北アルプスの稜線が・・・

御嶽山〜中央アルプスもガッツリと♫

この空の色は近畿地方では無理とは言わないが・・・
やはり、ユルくても標高があればそれなりに濃度が出るよねぇ。

縞枯山からは一度大きく下る、そして茶臼山への登り返しが控えている。

激登りとは言わないが、それなりの高度差がジャブとして効いてくる・・・

このルートは初めて歩くんだけど、少し舐めてたね・・・
デカザック担いでのアップダウンの連続はそこそこ心折られるよ（汗

今度は茶臼山の展望台2384mからのパノラマを堪能する。
流石に東側方面は見えないが北側の北アルプスから西側に位置する中央アルプス。
南側には麗しの南アルプスの山塊が威風堂々と横たわる。

空気は湿度も低くかなり澄んでいる。

久しぶりのアルプスパノラマにしばし感動し佇んだよ♫

南を向けば近景に南八ヶ岳の稜線が続く。
硫黄岳、横岳、赤岳、阿弥陀岳・・・皆楽しんでいるのかなぁ・・・
でも硫黄から南側の稜線は風が強そうだなぁ・・・

セルフタイマーでニコパチ記念写真を撮って・・・

茶臼山から大石峠までの激下りを降りてゆく。
とにかく凍結箇所がないのでノーアイゼンで無問題であった。

大石峠の手前、中小場でショートレスト。
激下りだった茶臼山をバックにニコパチ撮影。

ここも風が強かったなぁ・・・
体感温度が樹林帯とは雲泥の差があるよねぇ。

大石峠を過ぎれば麦草ヒュッテまで近い。

茶水の森も一面銀世界。

299号線（メルヘン街道）を横切れば麦草ヒュッテが見えてくる。

13:00ジャストに麦草ヒュッテに到着♫
遅いランチをいただくことにした。

山小屋にとって静かな昼間の時間帯。
小屋番さん達にもゆったりとした時間が流れていた。

kumiちょは山菜うどん、僕はカレーうどんを注文。

かなりレベルの高い仕上がりに二人とも大いに満足♫

ランチ後は白駒池までのラストスパートタイム。

残念ながら、モンスター（雪に覆われた樹林）は皆目なかった。
鮮やかな緑が露出した森が延々と続いていたなぁ・・・
これならクリスマスの大峰の方が雪質は良かったと思うよ。

さてさて、そんなこんなで約2年ぶりに白駒池の青苔荘に14:00に到着。

前回は、ナデちゃんやハッスンと来てスノーシューパフパフ天国だったなぁ♫
ナデちゃん・・・元気にしてるのかなぁ・・・

青苔荘でテントの受付を済ませる。
テント宿泊の入山者の中では一番乗りだった。
と言ってもテント組は結局全部で4パーティーのみだった。
男女ペアが3組と女性の単独行者であった。

テントが設営できれば白駒池で童心に帰ってはしゃぐオヤジとコチビ（笑
スノーシューで遊ぶほどの積雪量は全くもって無い！

とりあえず純白の雪原を自分たちのトレースで汚してゆくのが楽しくって←大人げない
風で雪が飛び池の氷が露出している箇所もあり、やや恐怖を覚えた・・・

小屋番さんに池の全面凍結の理論的説明を教えてもらい不安もなくなった。
向こう岸まで氷の上をガシガシ！歩いて行きましたとも！（単細胞ですから

二人の蒼い影♫

小屋に戻り粛々と今宵の乾杯の儀を始めるのであった♫

EXPED DOWN MAT UL7S
700フィルパワーのダウン150gも封入されている。
総重量は約500g。　R値は5.9とかなり暖かい。
付属のポンプサックでエアーを注入するお気楽さ。
すでに3シーズンほど使用しているが、厳冬期でも底冷えを感じない暖かさがある。

夕刻も近くなりぼちぼちと宴の準備を始めるkumiちょ。

ガスバーナーを点火しない限りテント内も当然氷点下の世界である。
ナルゲンに入れてある水が凍結しないようにウールソックスのカバーをつける（笑

このウールソックスは明日履くためのソックスでも良いし、
本日履いたソックスでも良いしそのあたりは自己責任でご自由に（笑

今宵のディナーはタイカリーwithココナッツクリーム♫

鶏肉にkumiちょ特製の香辛料をあれこれ振りかけ下味の準備。

レッドカリーペーストやココナッツクリームを投入♫
一気にカレー臭がテント内に充満する幸せよ（笑

タケノコやらピーマンを投入すればタイカリーっぽくなってくる。

アルミホイルでフライパンに蓋をして、その上でナンを温める。
個人差はあるけど汗が噴き出す一歩手前の辛さが、雪山では絶妙に温まるのよ♫

小屋の宿泊者は年末なのにたったの2名だけのようだった・・・
だ、大丈夫なのか？　青苔荘さん・・・

この日は新月に近い夜。
ミニ三脚を持参していたので白駒池で星空撮影。
ホワイトバランスは3600ケルビン。10秒〜20秒開放で撮影。
マニュアルフォーカスだけど、ピント・・・甘いなぁ・・・

対岸の明かりは白駒荘。
横着してダウンブーティーで撮影していたら、やはり底冷えがジンジンやってくる。
ほどほどで切り上げる事にした。

午後8時前にはテントに戻りジンビームをちびちびやる。
風の嘶きも聞こえない静かな夜だ。
大騒ぎする馬鹿な団体パーティーもいない幸せな夜更け。

音のない夜も素敵じゃないか。
自然の中で一切の音がない。まるで「シーン」という音が聞こえてきそうだ。

だが、わずかだが小さな音はある。二人の吐息と文庫本のページをめくる音。
バーボンがグビリと喉を通る音。電子音の無い世界に安堵すら覚える。
満天の星空の下、雪の上で静寂を楽しむ素敵な夜。
贅沢だよなぁ・・・

南八ヶ岳のバリルートのメンバー達は無事に登攀し楽しめたのだろうか？
高気圧に覆われた日本列島は天候が大崩れする不安もなかった。
さて明日は下山日。　to be continued　〜♫