White and Red

20121104 sun　紅葉と雪華の伯耆大山

中国地方最高峰にして威風堂々とした独立峰である「伯耆大山」。
年々崩落は加速しているが老いてなお威厳を保つ山容に憧れを抱ける山。
そんな素敵な伯耆大山に数年振りに訪れる計画を密かに今秋は企んでいた。

厳冬期の伯耆大山は大好きだ。紺碧の下、凛とした姿を見せる蒼白の縦走路。
傍若無人な烈風が吹き付ける独立峰は北アルプスの3000m峰にも引けを取らない。
だが今回は違う。企ては伯耆の国の独立峰で季節の狭間を感じてみたかった。

五合目以下にまだ紅葉が残っている間に雪化粧した尾根を歩く贅沢な旅。
天気図を確認しながら初冠雪のニュースを聞いて日程はビンゴ♪
今回は新しい仲間、ハナちゃんも加わり脳天気な五人の入山は愉快な山行。

土曜日の深夜。南光河原駐車場に到着。
駐車スペースにまだ空きはあったが夜明けには当然満車。

河川敷工事現場のプチスペースにテントを設営し早速、宴の開始♪
鮭とばからサツマイモまで焼き物で楽しむ。

ワインの次は琉球泡盛「島唄」のお湯割りでほっこりする氷点下な外宴（笑
ほどほどにドンチャンやったら車中泊組とテン泊組に別れておやすみなさい。

泥酔老犬一号は満天の星空を楽しんだ。やはり星空撮影まで思考回路は働かなかった（笑
夜明けの伯耆大山にもお月様がまだ残っていた。
今日の快晴を約束してくれたような雲一つない伯耆大山の静かな夜明け。

もちろん起床遭難などには縁のない僕達。スタートは早い♪
今回はナベちゃん＆ガッキーの友人であるハナちゃんも加わり5人パーティーで入山。

↑若い衆三人のポーズとはあきらかに違うkumiちょのファイティングポーズ？（笑

五合目までの早朝の紅葉ゾーンをサクサクハイクアップ♪
大混雑の六合目避難小屋前でショートレスト。
この雑踏の中で唯一半袖のガッキーよ。君は男前だよ（笑

70代の男性が見せてくださったアイゼン。
50年前に鍛造で作られたモノらしい。
山道具も半世紀経てば別の格好良さが滲み出てくる。

五合目までは紅葉ゾーン。六合目からは積雪ゾーン。
その中間のグラデーションを大山北壁で味わえた素敵な一時。

雑踏の六合目ショートレストをサクッと済ませてハイクアップする五人組。

文句の付けようの無い絶好のコンディションにテンションアゲアゲ♪
やや壊れ気味な四人を束ねて登る・・・（笑

七合目を過ぎれば大山北壁の高度も上がってくる。

プチエビの尻尾も樹氷も朝日で輝く素敵な雪化粧。

弓ケ浜は鳥取県北西部にある日本最大の湾口砂州で、美保湾と中海を隔てる半島。

八合目辺りからは大山キャラボクを保護するための木道を歩く。

この天候はオヤジもテンション上がるさ（笑

土曜日に入山して弥山頂上避難小屋に宿泊した登山者が下山してくる。
七合目前後の急登部分はアイスバーン状態だったと言う。

アイゼンを用意していないハイカーは積雪のある六合目で下山する者も多い。
賢明な判断だと考える。

だがノーアイゼン・ノーストックで弥山まで登るハイカーも少なくない。
登りはいいさ。下りでスッテンコロリンなノーアイゼンハイカーを何人も見かけた。

山は自己責任だから好きにすればいいさ・・・。
小学生低学年の子供達を連れたノーアイゼンな家族も見かけた。
言いたい事は山ほどあるが今回は・・・止めておく。

アイゼン装着したりレストしたり渋滞パーティーをパスしながらも2時間半で到着♪
絶好調な若い衆の脚は速い（笑
特にアスリートなナベちゃん＆ハナちゃん！

フルマラソンレースを楽しみながらサクサク走っているランナーの心肺機能は違う（汗
息も切らさず笑いながら喋りながらガンガン登っておられました（笑
まぁ老犬の心肺能力に問題があるのも承知だが・・・。

で、昼には遠すぎる時間なので弥山の三角点まで老犬が案内します♪

僕もナベちゃんも弥山〜剣ケ峰の縦走は過去に経験している。
だが現在は無雪期は縦走禁止。

馬ノ背の崩落が酷すぎて滑落事故も起きている事実。
幅40cmくらいのナイフリッジ。岩稜というより砂岩に近い。
絶えずサラサラ〜！ガラガラ〜！と砂や岩が急斜面を崩落している。

厳冬期に雪が安定している時であれば縦走は無問題だと考える。
まあ、でもこのテカテカに光った斜面を見れば今日は撤退が賢明。

弥山〜剣ケ峰の縦走路にはトレースができている。
この日も男性一名以上が楽しんでいたようだ。

弥山の三角点から見た弥山頂上避難小屋方面。

東から那岐山、道後山、比婆山、大佐山と見渡せる中国山地。

山陰地方と山陽地方を南北に区分する中国山地は中国地方の脊梁をなす山脈。

兵庫県から山口県まで東西に約500kmに及ぶ標高1000m前後の山々が延々と続く。

厳冬期には避難小屋二階の窓くらいまでは積雪がある。
だから避難小屋には当然、鉄梯子を上って二階入口からお邪魔する。

次回は厳冬の剣ケ峰までの稜線を楽しもう♪

今日のランチのために自宅で下ごしらえしてきた五人分の食材♪
楽しむためのランチ食材歩荷は苦も少ないだろう（笑

五人分の鶏肉は味噌とコチジャン等に漬け込んできた。
ふふっ♪　美味くないわけがないだろう（嬉々

新鮮野菜を山盛投入♪

皆でプシュッと乾杯タイム♪

ラストに尋常では無いボリュームのキノコ類を大量投入（笑
もちろん笑っちゃうヤツとかバッドトリップ出来ちゃうヤツは入ってませんから！（爆

弥山の三角点では風が吹いていたが弥山石碑横は殆ど無風♪
暖かな陽光を浴びてまったりなランチタイム。

〆の炭水化物は、うどんを五玉も投入！
この時点で消費カロリーを摂取カロリーが大逆転ですわ・・・（汗

お昼にはかなり遠い時間から始めたランチも、まったりしすぎで正午近くになった。
ナベちゃん持参の大きな柿をガッキーがオピネルで美しく剥いてくれました♪

弥山避難小屋からみた弥山石碑付近・・・大混雑なランチスペース。
風もないから小屋で食べるより外だよねぇ♪

飛行機雲・・・この日は何度見かけただろう。
きっと飛行航路なのだろうね。

さて正午過ぎには下山開始。
太陽の角度が変わり午後からは北壁にも陽が射す。

朝とは違う表情を見せてくれる伯耆大山北壁。
年が明けたらロープ持参でまた来よう♪

ランナーのハナちゃんも山ガールを始めたが雪山は初めての経験。
車中泊もアイゼンもストックも初めて。
心肺機能や持久力はかなり高いアスリート。これからが楽しみだね♪
近い将来、老犬を歩荷してくださいな（笑

紅葉も朝とは違う艶やかさ。
陽が当たりコントラストが強くなると単純に美しい。

山ガール達、下山が惜しいようでハシャギ倒して楽しんでるよ（笑

五合目手前の分岐からは行者谷コースで下山。
ここからが本日二度目の美味しいポイントである紅葉ゾーンに突入♪

右を向いても左を向いても紅葉に黄葉に極彩色な木々が魅せてくれる。

紅葉はアントシアニンのお仕事。黄葉はカロチノイドのお仕事。
らしい・・・。

錦の向こうに北壁がちらり♪
White and Red・・・これも見たかったのだよ！

元谷の避難小屋付近では燃えてます！

露出はオーバーだったり・・・

アンダーだったり・・・無茶苦茶ですが・・・

燃えてます♪

燃えてます♪

大山神社からは怒濤の観光客の群に興醒めしながら駐車場へ急ぐ五人組。

もちろん3人にも「山より宴ステッカー」をプレゼント♪
少しずつ、少しずつ、山より宴真理教の信者は増えてゆくのであった(笑

ドンピシャのタイミングで紅も白も堪能出来た晩秋の一日♪
山陰の素敵な独立峰・伯耆大山に感謝♪感謝♪