Singin' in the Rain

20111029sat 〜30sun　大普賢岳・雨音を愉しむ二日目

僕は雨の中で唄っている　　ただ雨の中で唄っているだけさ

なんて素敵な気分なんだろう　　また幸せになれたんだ

僕は雨雲に笑いかける　　空は暗く曇っているけれど

僕の心にはお日様が照ってる　　新しい恋にはぴったりだ

 
「雨に唄えば」
1952年、同名のミュージカル映画。
ジーン・ケリーが土砂降りの雨の中で、主題歌を歌いながらダンスを踊る場面が有名。

「時計仕掛けのオレンジ」
1971年、天才スタンリー・キューブリックの作品。
僕が若き日に観た作品中でも突出した感性を享受してくれた映画。
ベートーベンとウルトラバイオレンスが無ければ生きて行けない精神構造。
パラノイア症候群的に人心の荒廃した青年アレックス。
演じるは若き日の才能溢れる俳優マルコム・マクダウェル。

行きずりに略奪と暴行を繰り返すアレックスとその仲間達。
押し入った住宅で夫の目の前で妻を暴行するシーンでアレックスは「雨に唄えば」を歌う。
朗らかな歌がバイオレンスの陰惨さをより強烈に魅せてしまう演出。
狂気にちかい天才的感性を見せつけられたように若き日の僕は感じた。

アレックスのラストシーンにも再び「雨に唄えば」が流れる。
後に多くの監督やアーティストに影響を与えた天才キューブリック。
中年以上なら多くの人が認知しているSingin' in the Rain。
僕はこの唄でキューブリックを思い出してしまう。
朗らかな唄なのに、これってトラウマ？・・・（笑

皆がまだ起きぬ早朝に「カーン！カーン！」と木を切る鉈の音が響く。
火の魔力に取り憑かれたトモキが、せっせと一人で火起こしの準備。
師匠に教えられた通り見事に焚き火をつけていた。　えらいぞ！トモキ♪

ちびっ子は早起きだね・・・（小人2、大人1）

二日酔いの大人達は起床が遅い・・・。
働き者のミホが朝からカトラリーをきれいに洗ってくれていた♪
うん、いいお嫁さんになるよ。

まさにオートキャンパーな大ちゃん宅（笑

エスパースは二張り。
日本の気候には日本のテントですよ。

二日酔いもなんのその（笑
起きれば空腹。　さあ！朝ご飯。
身体も暖まる雑炊を八人分作ります（in the 塩鮭・豆・乾燥トマト）

昨夜のおでんの残りに、人参withツナサラダ。
朝からしっかり食べて登山の準備♪

燃える錦の紅葉には遠いが大峰の秋色を今年も味わえたのが素敵な休日♪

この時点でKKちゃんは体調不良で単独撤退・・・。
僕達もそろそろ「お酒はほどほどに」を、少しは学習せねば・・・（汗

登山中の雨は好きではないが、大峰だけは別格。
どちらかと言うと雨の大峰は好きだなぁ。
修験道の山は雨と霧で幽玄な姿を醸し出してくれる。

ただ思い返せば久しぶりの雨中登山になる・・・。
晴れ男の僕や大ちゃんを持ってしても、
「えれぇこった！」の復活祭には勝てなかった・・・（笑

嵐を呼ぶ男と入山したのだから仕方が無い・・・（笑
鼻歌を唄いながら久しぶりの雨の大峰を味わい愉しむ一時。

トモキは男の子。鎖場でも怖がらずガンガン登る。
女の子なミホは恐怖心から抜け出せず苦心の連続。
大人が大丈夫！と言うのは容易い事。
自身で少しずつ克服していかなければならない。

雨の中、皆頑張って大普賢岳に登頂できた喜び♪
寒くって怖くって辛くって、でも楽しい会話とリズムで頂に立てたね。
トモキもミホもまた一緒に山に登ろうね！

少しずつ強くなる雨脚に追い立てられるように下山を急ぐ。
ホワイトアウトには遠いがガスが濃くなって来た登山道。
小普賢のアップ＆ダウンも慎重にパーティーは進む。

高校総体連のワンゲル部員達は七曜岳から無双洞コースで下山する競技中。
雨天の七曜岳通過は神経使うだろうねぇ。

皆頑張ってようやく下山♪
秋の冷たい雨。山に慣れていない少年少女の身体は寒さと緊張でガタガタ震える。
さあ、身体の芯から暖まる麺類を食べようね。

雨で冷えきった身体を暖めてくれる熱いラーメンに皆の頬も思わずほころぶ（笑
チキンラーメン、棒ラーメン、お構い無しに次々ほおり込んで行くよ♪

帰りは関西を代表する秘湯、入之波温泉・山鳩湯でまったり寛いでフィニッシュ♪
雨に煙る大峰。やっぱり好きだなぁ・・・。

山で遊んで呑んで食って笑って楽しめる仲間達と過ごせる時間。
また行こうね♪　何度でも（笑