Wandering Hakuba / first part

20110813sat〜15mon　白馬三山縦走・前編

半世紀近く前の真夏。姫路は白鷺城の下町で僕は生まれた。
暑い暑い盆休み。僕は産婆さんの手により、この世に出た。
エアコン等無い時代。玉の汗をかきながら母は僕を生んだ。

幼少の頃。僕のお誕生日会は閑古鳥が鳴くことが多かった。
級友達も当然夏休みど真ん中。お父さん達の会社は盆休み。
子供達は夏休みの思い出作りのための旅行や遊びの真最中。

それが今は毎年誕生日は雲の上で過ごす事ができる盆休み。
真夏の夜にダウンジャケットを着て過ごせる素敵な誕生日。
今年も無事に三千m級の稜線で誕生日を迎えた至福の山行。

去年の夏休みは穂高で台風4号の余波で雨に泣かされた。
今年の夏休みは白馬三山まったり縦走をチョイス。
笑みがもれる天気予報はありがたい。それにアイツが来ない（笑

「えれぇこった」が副業に精を出しすぎて盆休みどころではない。
フッフッフッ・・・いいじゃないか（笑
北アルプス全域の晴天が保証されたようなものだ！

リフトとロープウェイを乗り継いで栂ノ森を越えましょう。
糖度の高い冷えた果実は最高の行動食に思えます。
今年は豊作のシラビソのまつぼっくりが黒々と成長中。

天狗原からは、そろそろ高山植物の群生が迎えてくれます。
あれは○○○じゃない？　いや、あれは○○○でしょ？
無知は怖い・・・。　知らぬが仏・・・。

朝の快晴は何所へ行ったのでしょう？
アイゼンを出す程でもない僅かな雪渓でも気温の変化を感じる微風。
天狗原から乗鞍岳までの小さな雪渓横断でも十分心地良い。

しばらく急登を進むと乗鞍岳ピーク付近に大きなケルンが見えてくる。
しっかりコンクリートで固められたケルンは安心の目印。
風雪や豪雨にも耐え、命を守り行き先を案内してくれる山の羅針盤。

お昼前ようやく見えてきました白馬大池。
湖面は鏡面ではなく雲を映す乳白のサテン。
曇り空だって良いのです。また来いよってことだから♪

山荘で冷凍食品のチャーハンらしき米料理をいただき（笑
早速、プシュッ！と約半日の労をねぎらう小さな幸せ♪

ここのテン場は高級住宅地（笑
岩もなくきれいに整地されたフラットなスペースはオートキャンプ場クラス。
傾斜地的過酷さが皆無なのが、ドMな僕には落ち着かない（汗

栂池から上がって来て、今日はここまで的なファミリーさんもいてました。
それも良し。僕達は白馬大池を後にして小蓮華へ進みます。
ここから白馬岳までは小蓮華山のピークを挟んで
多少のアップダウンはあるものの稜線漫歩的な尾根歩きが続きます。

雷鳥坂でも雷鳥には会えず。期待した麗しの鳴き声「グエ〜〜！！」も聞こえず。
小蓮華山まで何度も偽ピークに騙され心を折られる登りを繰り返します（笑
ピークの剣を見つけて、ほっとする午後の登山道・・・（汗

小蓮華から三国境までサクッと来れば白馬岳までは１時間の根性で到着します。
本日最後の力を振り絞りピークハントすれば、後は脱力系で下ります（笑
新田はんの「強力伝」に登場する方位盤はみんなが触り過ぎ！！
つるつるで山座同定もできない滑らかさ〜♪

日本最大級の収容人員を誇る白馬山荘を横切り、白馬頂上宿舎テン場へ向います。
振り返れば青空を従え雲のベールを纏った要塞が稜線に浮いている様。

満員御礼的白馬のテン場は設営場所も選ぶ余地は無し（汗
再奥部一軒手前に辛うじてスペースを確保しエスパースを設営。
あちこちから夕飯のいい香りが漂ってくる平和な時間帯を楽しむ一時。
もちろんプシュッ！は多量に大人買いでしょ（笑

夕刻、稜線は大混雑。みんな北アルプスのサンセットを観賞するために
テン場や小屋からカメラ担いで上がってきます。
扚子や鑓ケ岳方面から北アルプスの南側が美しく変化する色を楽しむ空間。

吹き上げてくる風や気温はダウンジャケットが必要なシーン。
そんな非日常な空間で誕生日を過ごせる旅は幸せなこと。
そんな素敵な時間をを享受してくれる白馬岳に感謝の一日。

夕食はハーブチキンと飯盒飯の野菜カリー！♪

さて、明日は不帰嶮？　それとも鑓温泉？